天使がやってきた

12月 19th, 2011 by Reiko

先週、主人がベルリンにやってきました。(=miso氏)

先月末に誕生日を迎えた私にプレゼントを持ってきてくれたのですが、これにまつわる話がとても素敵で鳥肌が立ちました。まずはこちらをご参照下さい→『奇跡の話〜天使〜』この話を聞いて、すごいなぁ、こんなことが起こるんだなぁと驚き、人との巡り合わせの不思議さと力強さを感じていました。

箱を開けると、どこかで見覚えのある彫刻。そう、洋司さんの天使。この作品についての背景を知っていることで、私にとってとても意味あるものに見え、見えない力を持っているような気がしました。miso氏のブログ記事を読んでくださった方には、すでにこの天使に出会うまでの道のりがかなり奇跡的だったことだとおわかりなっていただけたと思います。でも、この奇跡にはさらに続きがあったのです。

川添洋司さんの個展で、主人はその巡り合わせの感動に心を動かされ、ある1体の天使に惹かれて、私へのプレゼントにすることを決めたそうです。すると、洋司さんはこの作品をきちんと手渡したいとおっしゃってくださり、後日主人は洋司さんのお宅にお邪魔させていただくことになりました。夕食をごちそうになっている時に、洋司さんが「ところで、なんでこの作品を購入したの?」と主人に尋ねたので、「ベルリンにいる妻に届けようと思いまして」と答えました。すると、洋司さんが「えーーー!!!!!」と驚きます。(洋司さんは私がベルリンにいることはご存知です)「実は、この天使は”ベルリン天使の詩”という映画にインスピレーションを受けて作ったんだよ!そして、この天使がきっかけになって、天使を作り始めて、今回の天使展を開くことになったんだよ」と興奮して説明してくださったそうです。主人はこの偶然の重なりに、ビックリを通り越して、こわくなったと言います。主人が手にとった天使が、偶然にも、洋司さんの天使シリーズ最初の作品でした。

私の元にやってきた天使は、こうしてみんなの想いをのせて、みんなを取り巻くご縁を巡って、誕生のきっかけとなったベルリンの街に舞い戻ってきたというわけです。

人との出会いはまさに一期一会。その言葉は茶の湯に由来していて、”茶会に臨む時は、その機会を一生に一度のものと心得、一瞬一瞬を大切にし、互いに誠意をもってもてなしましょう”というもの。そんな姿勢を心がけている人のもとに、天使は人とのご縁というお金では買えない宝をもたらしてくれるのかもしれません。窓辺から、天使が私のベルリンでの模索の日々を見守ってくれているのならば、よりいっそう背筋を伸ばし、私もそういう人でありたいと思うのです。今の幸せは、これまでの出会いや周りの人との繋がりがあってこそのものだということを、改めて感じさせてくれました。

これはきっと運命。待ちに待った30代の幕開けにふさわしいインパクトをもたらしてくれました。

天使を日本から運んできてくれた主人に、心から感謝です。

 

 

Boxhagenerplatz のマーケット

12月 14th, 2011 by Reiko

毎週日曜は、Boxhagenerplatzという広場でアンティークマーケットが開かれています。芝生の広場をぐるっと囲んで、家具、食器、レコード、本、アクセサリーなどのお店が並びます。

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日本では、ちょっとお洒落なインテリア雑貨のお店に高価な値段がついて売られていそうな食器類も、このマーケットでは格安で手に入ります。しかも、値切るとけっこう簡単に値引いてくれる!有名なMauerparkのマーケットは、もっと規模が大きく、観光客も多いので、元の値段もここより高いように感じます。ここのマーケットは地元ッ子御用達という感じでこじんまりとしていて、とても見やすい。

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子供の姿もちらりほらり

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昔の『商店』オモチャも!商品のパッケージもちゃんと印刷されていて可愛い

え??

おっさん発見〜〜〜!!!

先週末は、水色の水玉模様の陶器のポット8EURを4EURに値切り、このオルゴール付きの缶3EURを1EURにしてもらいました。大満足♪

オルゴールのメランコリックな音色がたまらない。オルゴールをバックに窓の外を見れば、ショートフィルムを観ている気分に

Boxhagenerplatzの周辺は、素敵なカフェや可愛い雑貨屋さんなども多いので、マーケットを見た後にカフェで休憩して、辺りを散策、なんていうのんびりした日曜がおすすめ:)家具はさすがに今は買わないけど、日本に帰る時が来たらコンテナごと船便で送りたいなぁ、と企んでいます。。。

 

『Das Hotel』

12月 10th, 2011 by Reiko

『Das Hotel』 (= The Hotel) はクロイツベルクにあるバー/ビストロ。先週末、アスタとお茶していたら『今からホテル行こう!』と言うので、へ!?って(笑)

私はお酒に強くないけれど、バーは好きです。クラブは好きじゃないです。お酒好きではなくても雰囲気を楽しめるバーがベルリンにはたくさんあります。コーヒーを飲んでる人もいるし。意気込んで飾っているわけではなく、程よく力が抜けてる感じが居心地良くて、ついつい長居してしまう。『Das Hotel』もその一つ。古い建物はそれだけで味がありますよね。

キャンドルの揺れる灯がrelaxing

Asta

ガールズトークで盛り上がっていると、楽器を抱えた男性が2人入ってきました。どうやら生演奏が始まるようです。時々ライブがあるそうで、それを知らず衝動的にやってきた私たちはとてもラッキーな気分に♪

コントラバスの彼が目を引くのですが、実は隣のギターのおじさんの声がとても素敵でした

アメリカ人の彼らによるジャズライブ。他のお客さんは、音楽をバックグラウンドにしながらおしゃべりを続けていたけど、私たちは彼らに釘付けでした。生演奏をBGMにするには、私たちはまだまだヒヨっ子のベルリナーです。

ビール1杯のお代、2.5EURでジャズの生演奏まで楽しんでしまいました。帰り際、おじさんにそっと2EURコインを手渡したら、満面の笑みで”Thank you”をくれました。日本だったら、200円をもらってそんなに無邪気な笑顔を返してくれるミュージシャンって少ないんだろうなぁ。素敵なバーで、素敵な友と、素敵な音楽、そして素敵な笑顔。良い夜を作ってくれて、ありがとう。

ロマンチックカウボーイ

12月 10th, 2011 by Reiko

近所のお店の前にいつも立っているカウボーイ兄貴です。

腰にはピストルさ!・・・と思いきや、真っ赤なハイヒールじゃないですか。

なんとなく頼りげないカウボーイ兄貴、でも雨の日に兄貴が外に立ってないとちょっぴり寂しいんだ。

クリスマスマーケット

12月 7th, 2011 by Reiko

11月の終わり頃から街のあちこちにクリスマスマーケットが開かれています。地域に根付いた素朴な雰囲気のものから、主要観光地エリアにあるきらびやかでゴージャスなものまで。これからクリスマスにかけて、色んなマーケットに出かけるつもりなので、一つずつ紹介していきますね。

こちらは、プレンツラウアーべルグにある”Kulturbrauerei(カルチャー醸造所)”で開かれているクリスマスマーケットの様子。引っ越しする前の家の近くで、スーパーに買い物に行く度にこのマーケットを通り抜けていくのです。寄り道しちゃってなかなかスーパーにたどり着けな〜い!ここのマーケットはこじんまりとしたアットホームな雰囲気です。

メルヘンチックなメリーゴーランド

もちろんWurst! (ソーセージ)

恐る恐るサンタさんに手を伸ばす子供達

オイラの綿あめ!誰にもあげないよっ!

ワッフル屋とクレープ屋はマーケットの定番!甘〜い香り♪

ドイツでは豚がハッピーモチーフのようで、色んなところで見かけるブー。

パオの中でホットワイン

スカンジナビアンの食べ物屋さん

今年はホワイトクリスマスを体験できるかな・・・

長時間外にいると足先が冷えてくるので、クリスマスマーケットを楽しむにはとにかく防寒対策が大事。寒い、でも楽しい、楽しい、でも寒い・・・そんな時はGlühwein(グリューワイン=ホットワイン)を飲みながらマーケットを見て回るのが一番ですね:)

クリスマスマーケット特集、お楽しみに!

Mr.Reinerと小包騒動

12月 7th, 2011 by Reiko

先日の誕生日に向けて、親友とmiso氏がプレゼントをサプライズの相乗り便でこちらに送ってくれたという。送ったのが11月15日だったそうですが、いつまで経っても荷物到着の連絡がないことを心配になったmiso氏から連絡が入りました。誕生日当日は、引っ越しも重なってる。追跡してみると18日には『お届け済み』という表示になっていました。私の手元には届いてないのにお届け済み!?荷物は一体どこに?!

ドイツでは、届け先が留守の場合は近所の人が受け取りにサインをして荷物を預かり、”○○さんに預けたので取りに行って下さい”というメモをポストマンが不在届けとして残します。今回は、そのメモも残っていなかったので荷物の存在を知る余地もなかったのです。他人がサインするんだからサインする意味ないじゃん!と思わず突っ込みたくなりますが。

追跡番号と日本に残っている送り状のinvoiceをスキャンしたものを郵便局に持っていき、調べてもらったけど荷物の行方はわからないと言う。クリスマスシーズンなので、贈り物の箱を抱えた人達で郵便局はごった返しています。そんな浮き足立った雰囲気の中で、心配顔の私はひとり灰色の空気をまとっていたに違いない(笑)窓口のおばさんは英語も通じないので、郵便局が提携しているDHLの電話番号が書いてあるカードを私に渡すと、”Viel Glück!”(=グッドラック)の一言を残すと次の人のところへ行ってしまいました。

DHLに電話をするも、自動応答マシンが指示してくるプロセスのしょっぱなからドイツ語が聞き取れましぇーん。顔や口の動きが見えない電話の場合は余計に聞き取るのが難しい。はやる気持ちを押さえて、翌日クラスメイトのドイツ人の彼女にお願いして電話をしてもらうと、Mr.Reinerという人がサインをして受け取ったことが判明しました!

でも、Mr.Reinerって一体誰??引っ越し前に住んでいた建物に行き、インターホンの表札を見ると確かにReinerと書いてあるボタンがあるけれど、ドイツのアパートは、インターホンには名前だけの記載で何号室か書いてないので、何階の何号室に住んでるのか全くわかりません。ドアに表札をつけている人も少ないので、またもやチャレンジ。同じ棟のドアを片っ端からノックするしかない。私が住んでいたのは1階。2階の2軒は、預かってないという。3階の2軒のうち、1軒は、ステテコ姿の太ったおじさんが私の顔を見るなり怪訝な顔で、”Ich weiß nicht.” (=I don’t know.)。3階はどこも留守、4階も違う。さすがに1階の人の荷物を5階の家に預けないだろうと思ったけど、5階にあがると、なんとドアにReinerの文字!他に2つの名字も一緒に書いてあるから3人でシェアしているのでしょう。ドキドキしながら呼び鈴を鳴らしたけど留守でした。

Mr.Reinerの居場所を突き止めたことで、ちょっと気持ちに余裕ができて探偵気分に。荷物を受け取る瞬間まであと少しだ〜。お金で買い直せるものならまだしも、親友とmiso氏の気持ちがこもっている、お金で買えない大事なもの。

その日の夜、再度電車に乗って前の家に向かいます。頭の中でMr.Reinerのイメージは出来上がっている。体格の良い、厳格な感じ、白髪まじりの口髭がダンディなドイツ人の中年おじさん。Mr.Reinerはきっとそんな人だ。5階、そのドアの前で耳を澄ませると物音が聞こえる!Mr.Reinerがいるぞ!高鳴る胸。呼び鈴を鳴らすと、中から”ヘイ〜〜〜!!”という妙にフレンドリーな女の子の声。ん??ドアが開くと同時に20代半ばくらいのブロンドガールが勢いよく出てきた。どうやら友達が遊びに来る予定だったみたいで、私の呼び鈴を友達だと思ったらしい(笑)『私の荷物を預かってくれてると思うんだけど?』と言うと、「あ、これね!」と下駄箱の上に置いてあった箱を手渡してくれた。Mr.Reinerのフラットメイトですね。

思い込みって恐ろしい。口髭をはやした中年のおじさんが出てくると勝手に思い込んでたから、ブロンドガールの気軽さに肩すかしをくらった気分。なんで2週間も荷物を取りにこなかったんだ?って逆に怒られるかもしれないから、不在届けが入っていなかったことを説明できるように練習をしていったのに。身分証明ができるようにパスポートも持って行ったのに。追跡番号と送り状のinvoiceのコピーまで持って行ったのに。もしまた不在だった時のために、ドイツ語の先生に書いてもらったこの上なく丁寧な手紙まで用意して行ったのに。『はい、これね〜!チュ〜ス!(=bye bye!)』で済んだ・・・

不在の場合はこの手紙を投函してくるつもりでした

大事に抱えて家に帰り、封を開けるとこんな顔が。

このおどけた顔を見た瞬間、涙がこぼれた

ひと騒動だったけど、大変な思いをして手に入れたこの誕生日プレゼントの一件は、一生忘れられません。親友とmiso氏に感謝。

 

 

Milk Tea Sky

12月 6th, 2011 by Reiko

雨があがったので用事を済ませに外に出ると、こんな空。雨雲がまだ去りきってなくて2層になってる。

子供の頃、好きなパスタ屋さんがありました。そのパスタ屋さんに行くと必ずみんな頼むのがミルクティ。母が『ここのミルクティが美味しいんだよ』と頼んでくれて、初めて飲んだ時は衝撃が走ったほど(笑)上に牛乳、下が紅茶という層になったミルクティは、ぽってりとした青いグラスに入っていました。子供だった私は、なんで牛乳と紅茶が混ざらずに2層になっているのか、不思議で不思議で不思議でたまらず、その2つが混ざらないように飲もうと、いつも口をすぼませて慎重にすすっていたのを覚えています。紅茶の糖度を高くしているからって今ならわかるけど、あの頃は、青いグラスに入ったその飲み物が特別なものに思えて仕方がなかったなぁ。

大好きだったあのミルクティを思い出す空でした。

カリンバ・ガールと以心伝心

12月 5th, 2011 by Reiko

家の近くを散歩していた時に、あるカフェの前で目に入ったポスター。ベルリンは毎日どこかで何かが起こっていて、街中のポスター、駅のプラットフォームに貼られたポスター、お店に置いてあるDMなどは良い情報源。ポスターとカフェの雰囲気が良さげだったので、夕飯を食べた後にフラリとこのポスターのライブに行ってみました。

ライブは無料だし、カフェで飲み物すら頼まない人もいるみたいだったけど、途中でカゴがまわってきてドネーションという形でアーティストに敬意を払います。でも実際カゴの中は2EURのコインばかりで5EURのお札がかろうじてちらほらという感じ。みんなどこまでお金使わない主義なんだ?!

Teeを飲みながらライブが始まるのを待ちます・・・

今回のライブのメインはオーストラリア出身の女性シンガーソングライター Coby Grantだったのだけど、彼女の前座としてパフォーマンスをしたPhiaという同じくオーストラリアのメルボルン出身の女の子がとても素敵でした。カリンバというアフリカの楽器を手に持って演奏しながら、足下ではループマシンのペダルを操り、自分の声やカリンバの演奏、手拍子、口で作る音を、絶妙にループさせ、その音をバックグランドに歌を歌うのです。すごくクリエイティブで聞き入るというより見入っちゃう。彼女の曲はCDより断然ライブの方がおすすめですね!声も曲も可愛かった。

右手に持っているのがカリンバ

ワールドワイドにCDをリリースしているCobyの歌声は芯があってぶれなくて、伸びやかだし、ステージトークも慣れた感じなので、経験の差は明らかだったけど、個人的にはPhiaの方が断然好み。彼女が7月にメルボルンからベルリンに引っ越してくる直前に作ったという曲は、歌詞が自分が日本を出る時の気持ちになんとなく似ていて共感できました。

◆Phiaの演奏している様子はYoutubeで見られます。足下が映っていないのでループのペダルを踏んでるのがわからないけれど、雰囲気は伝わるかなぁ?

http://www.youtube.com/watch?v=Ra-QK5cobEM

http://www.youtube.com/watch?v=-olTq0bTn5I&feature=related(アコースティックバージョン)

・・・ちょっと面白い裏話。たまにこのブログに登場してくる友人アスタが、先週別の友達と見に行ったライブが良くて、私がきっと気に入ると思うから今度一緒に行きたいと言っていました。私は私で、Phiaのライブを見ながらアスタのことを思い浮かべ、きっとアスタはこのライブを気に入るだろうと思って、彼女にPhiaのライブのことをメールをしました。そしたらなんと、アスタが私を連れていきたいと言っていたのはまさにPhiaのライブのことだったのです!なんという偶然!ベルリンでは毎日そこらじゅうでライブがあるのに、どんぴしゃで同じアーティストを見ながらお互いがお互いのことを思い浮かべていたなんて。なんだか嬉しい以心伝心なのでした:)

前がちゃんと見えるように

12月 4th, 2011 by Reiko

髪をバッサリ切りました。

”バッサリ”といっても、すでにショートだったのだけど、耳を出して前髪は1cmくらいのベリーショート。冬は首まわりがモコモコする格好が多いから、顔周りをスッキリさせたいと、お願いしました。

日本人のミユキさんという素敵な方がご自宅の一室をサロンにしていらっしゃいます。とてもピースフルな空間。なかなか日本語を使う機会がないので、落ち着いた相づちをしてくださるミユキさんを相手に、ここぞとばかりしゃべり倒してしまいました。聞き上手な方を見習いたいものです。やっぱり、日本人同士の独特の”間”って心地良い。

ここのところ、小さなことだけどストレスフルな出来事が重なっていたので、ちょっと凹み気味でした。髪を切って気分転換、そしてミユキさんとお話をして、少しの時間にたくさんパワーをいただきました。感謝、感謝です。

曇り空だったけど、カットが終わる頃に太陽が出てきて、よ〜し!という気分に

Relaxing is more.

12月 3rd, 2011 by Reiko

クランベリーティを淹れて、ラジオから流れるクリスマスソングを聴きながら書いています。寒くなってきたので、足早に暖かい家に向かいたくもなりますが、クリスマスに浮き足立ったこの時期はキラキラとした街の中をブラブラするのも幸せな気分になりますね。空が暗くなって、窓のオレンジ色の暖かい灯りを見るとそれだけで嬉しくなっちゃう。その景色は、冬の楽しく幸せな記憶に強くリンクしています。寒いけど温かい季節。

うちの近くに”Aunt Benny”という素敵なカフェがあるのですが、そこもすっかりクリスマス色になっていました。(こちらのカフェはまた改めて紹介させていただきますね)入ろうとすると、かわいい背中がドアの外に♥私がドアを開けても、足をピンっと張って、『僕は母さんとの約束どおり、ここで待ちます!』と私の顔を見上げる彼。ベルリンは日本に比べて、どこにでも犬が入ってきます。電車の中も、お店の中も、ほとんどのカフェの中も、巨大な犬が普通に飼い主に連れられて入ってきますが、驚く程しつけがしっかりされていて、飼い主に忠実。これだけたくさんの犬がいるのに、ベルリンに来てからまだ1度しか吠えているのを見たことがありません。ペットだからといって甘やかさず、飼い主がリーダーだということを理解しているからでしょうね。動物がとても穏やか。リスやキツネも見かけます。

『母さんよ〜〜〜僕を外に待たせておいてまだ友達としゃべっているのですか〜〜〜』

先日、ヨガセンターでメディテーションのワークショップに参加しました。毎週水曜の夜にフリーセッションがあり、先生がついてしっかり教えてくれるのに無料。毎週火曜はヨガのクラスも無料で参加できます。今回は、呼吸のコントロールの練習。呼吸をコントロールするといっても、決して力を加えたり何か特別なことをするわけではなく、”意識する”という意味。この世に生まれてきた瞬間、生まれて初めての呼吸をする時はとても衝撃的な出来事で泣き叫ぶのに、それ以降の呼吸は無意識のうちにしています。でもそれを意識することが大事なのだといいます。

このヨガセンターは隠れ家みたい

目を閉じてメディテーションをしていると、次から次へと頭に色んな考えや絵が浮かんできます。それを静かに見ていなさい、と。どんな考えやどんな感情が自分のマインドの中に存在しているのかを観察しなさい、と。ある考えが頭の中に入ってくると、どんな感情がわき上がってくる?それに対して、何もしなくていいんですって。別の考えでそれらをどうにかしようとすると、自分のマインドが自分のマインドと対立しちゃうからよくないんだって。ただ頭の中に流れている考えやイメージを意識的に観察してればいいんですって。リラックスすればするほど、良い感情が湧いてくるし良い考えも浮かんでくる。力めば力むほど、自分の理想とは反対のことが体に起こる、と先生が言っていました。

インド人の先生の、穏やかでソフトな口調が心地よく、眠りを誘ってきます。実際、一度カックンとなりました(笑)しかも、呼吸のエクササイズだから深い呼吸をしなくてはいけないのに、左隣のおじさんの足がくさくて、深く息を吸い込む度に失神しそうだった。。。今回、私が観察した私の頭の中は、『息を吸い込む→くさい→腹立たしい』みたいな流れの繰り返し。でももしかすると、右隣のパキスタン人の男の子の足かもしれないし、おじさんを見かけで判断しちゃいけないかもしれない、今度はちょっと右の方を向いて息してみよう、など、瞑想中の私の頭はそんなことを考えてて、全く深い瞑想ができてない!(泣)でも先生の話はとても興味深かったので、また行ってみようと思います。(次回は座る場所をしっかり考慮しなくちゃ)呼吸を意識する時間を、家でほんの少しでも作ると何かが変わってくるかもしれないですね。

穏やかな呼吸を心がけてみようと思います。