Archive for the ‘暮らし’ Category

Mr.Reinerと小包騒動

水曜日, 12月 7th, 2011

先日の誕生日に向けて、親友とmiso氏がプレゼントをサプライズの相乗り便でこちらに送ってくれたという。送ったのが11月15日だったそうですが、いつまで経っても荷物到着の連絡がないことを心配になったmiso氏から連絡が入りました。誕生日当日は、引っ越しも重なってる。追跡してみると18日には『お届け済み』という表示になっていました。私の手元には届いてないのにお届け済み!?荷物は一体どこに?!

ドイツでは、届け先が留守の場合は近所の人が受け取りにサインをして荷物を預かり、”○○さんに預けたので取りに行って下さい”というメモをポストマンが不在届けとして残します。今回は、そのメモも残っていなかったので荷物の存在を知る余地もなかったのです。他人がサインするんだからサインする意味ないじゃん!と思わず突っ込みたくなりますが。

追跡番号と日本に残っている送り状のinvoiceをスキャンしたものを郵便局に持っていき、調べてもらったけど荷物の行方はわからないと言う。クリスマスシーズンなので、贈り物の箱を抱えた人達で郵便局はごった返しています。そんな浮き足立った雰囲気の中で、心配顔の私はひとり灰色の空気をまとっていたに違いない(笑)窓口のおばさんは英語も通じないので、郵便局が提携しているDHLの電話番号が書いてあるカードを私に渡すと、”Viel Glück!”(=グッドラック)の一言を残すと次の人のところへ行ってしまいました。

DHLに電話をするも、自動応答マシンが指示してくるプロセスのしょっぱなからドイツ語が聞き取れましぇーん。顔や口の動きが見えない電話の場合は余計に聞き取るのが難しい。はやる気持ちを押さえて、翌日クラスメイトのドイツ人の彼女にお願いして電話をしてもらうと、Mr.Reinerという人がサインをして受け取ったことが判明しました!

でも、Mr.Reinerって一体誰??引っ越し前に住んでいた建物に行き、インターホンの表札を見ると確かにReinerと書いてあるボタンがあるけれど、ドイツのアパートは、インターホンには名前だけの記載で何号室か書いてないので、何階の何号室に住んでるのか全くわかりません。ドアに表札をつけている人も少ないので、またもやチャレンジ。同じ棟のドアを片っ端からノックするしかない。私が住んでいたのは1階。2階の2軒は、預かってないという。3階の2軒のうち、1軒は、ステテコ姿の太ったおじさんが私の顔を見るなり怪訝な顔で、”Ich weiß nicht.” (=I don’t know.)。3階はどこも留守、4階も違う。さすがに1階の人の荷物を5階の家に預けないだろうと思ったけど、5階にあがると、なんとドアにReinerの文字!他に2つの名字も一緒に書いてあるから3人でシェアしているのでしょう。ドキドキしながら呼び鈴を鳴らしたけど留守でした。

Mr.Reinerの居場所を突き止めたことで、ちょっと気持ちに余裕ができて探偵気分に。荷物を受け取る瞬間まであと少しだ〜。お金で買い直せるものならまだしも、親友とmiso氏の気持ちがこもっている、お金で買えない大事なもの。

その日の夜、再度電車に乗って前の家に向かいます。頭の中でMr.Reinerのイメージは出来上がっている。体格の良い、厳格な感じ、白髪まじりの口髭がダンディなドイツ人の中年おじさん。Mr.Reinerはきっとそんな人だ。5階、そのドアの前で耳を澄ませると物音が聞こえる!Mr.Reinerがいるぞ!高鳴る胸。呼び鈴を鳴らすと、中から”ヘイ〜〜〜!!”という妙にフレンドリーな女の子の声。ん??ドアが開くと同時に20代半ばくらいのブロンドガールが勢いよく出てきた。どうやら友達が遊びに来る予定だったみたいで、私の呼び鈴を友達だと思ったらしい(笑)『私の荷物を預かってくれてると思うんだけど?』と言うと、「あ、これね!」と下駄箱の上に置いてあった箱を手渡してくれた。Mr.Reinerのフラットメイトですね。

思い込みって恐ろしい。口髭をはやした中年のおじさんが出てくると勝手に思い込んでたから、ブロンドガールの気軽さに肩すかしをくらった気分。なんで2週間も荷物を取りにこなかったんだ?って逆に怒られるかもしれないから、不在届けが入っていなかったことを説明できるように練習をしていったのに。身分証明ができるようにパスポートも持って行ったのに。追跡番号と送り状のinvoiceのコピーまで持って行ったのに。もしまた不在だった時のために、ドイツ語の先生に書いてもらったこの上なく丁寧な手紙まで用意して行ったのに。『はい、これね〜!チュ〜ス!(=bye bye!)』で済んだ・・・

不在の場合はこの手紙を投函してくるつもりでした

大事に抱えて家に帰り、封を開けるとこんな顔が。

このおどけた顔を見た瞬間、涙がこぼれた

ひと騒動だったけど、大変な思いをして手に入れたこの誕生日プレゼントの一件は、一生忘れられません。親友とmiso氏に感謝。

 

 

引っ越し

水曜日, 11月 30th, 2011

引っ越しをしました。ベルリンでの一人暮らしスタートです。

これまでドイツ人女性と2ベッドルームの広いフラットをシェアしていたのですが、家族でも友達でもない人と生活空間を共にするということがしんどくなってきたので一人暮らしを考え始めました。ベルリン到着直後、とにかく寝る場所を確保しなくては!と必死で部屋を探していたので、そのフラットシェアを見つけた時は、舞い上がる思いでした。でも、全てが新しく、全てがエキサイティングというベルリン生活も、慣れてくれば自然と”あばたもえくぼ”が”あばたはあばた”として見えてきます。住まう環境も然り、はじめは気にならなかったことでも、実際に生活をしてみると、少しずつその空間が自分に合わないと感じ始めました。それに加えて、文化も違う、ライフスタイルも違う、食へのアプローチも、趣味も、もちろん性格も違う他人と住まいを共にするとなると、だんだん我慢することが出てきます。学生時代ならまだしも、自分のライフスタイルが確立された今となっては、やっぱり難しい。家の外で充実した時間を過ごすには、家で過ごす時間が心地の良いものであることが本当に大切ですよね。

フラットメイトは、良い人でした。でも、どんなに良い人でも、私自身が生活空間をシェアすることに疲れてしまったのです。お互いの文化の違いから、コミュニケーション方法も違うので、誤解が生じた出来事がありました。部屋にこもることもできたけど、そんな時こそコミュニケーションをなるべく多くとるよう心がけました。疑問に思うことや、違うんじゃないかと思うことは、きちんと話して、私が思っていることを伝えるよう努力しました。違うということは決して悪いことではないけれど、そのまま放っておくと、誤解やすれ違いが生じてしまうこともあるし、なにより他人なのだから、言葉にしないとわかり合えない。家賃を半分ずつ払っているのだから、お互いが快適に過ごす権利がある。そんなこんなで、実はちょっと大変なこともあったけど、全てが丸く収まった今は感謝しています。自分にとって心地よい生活環境とはどういうものかを再度確認する良い勉強になりました。たった2ヶ月のフラットシェアだったけど学ぶことは多かったぁ。

新しい住まいは、冬の間オーストリアのスキー場のホテルで働くため、ベルリンを留守にする同年代のドイツ人の女の子のアパート。ベルリンでは、”sublet” (=転貸)と呼ばれる家具付き物件は珍しくありません。ベルリンにベースを構えながらも、1年のうちの数ヶ月は他の国で暮らす人が多いのです。EU圏内であれば、ちょっとそこまで〜というノリで他の国に移住したり、働きに出かけたりしています。国内での移動とさほど変わらないのでしょうね。そして、ベルリンに不在の間、他の人に部屋を貸すことでベースをキープするという仕組み。私のように、ベルリンにどのくらい滞在するかわからない人にとっては家具を揃える必要がないので有り難いこと。私のような人がベルリンには多いので、需要と供給のバランスがうまく成り立っています。さらに、エリアごとに街の雰囲気や性格が大きく違うので、引っ越しをすることは色んなエリアを楽しめるというメリットもあり。ただ、不動産屋を介するわけではないので、契約を紙面で交わしたとしても、気持ちの上での信頼関係がボトムライン。私の動物的な嗅覚が、彼女のポジティブなオーラを感知したので信じる!!

今回のアパート探しは、本当に運が良かったです。内見/面接を終えて、入居して欲しいと言ってもらった物件があったし、さらに3件の内見予定が入っていたのだけど、急遽この物件に決定。エリアも家賃も条件も◎。それに、この家で暮らす自分の姿をイメージできたこと、彼女と価値観が似てること、そして信頼できると感じたことが重要なポイントでした。内見/面接の時、波長が合う感覚があって、その予感どおり、翌日彼女から電話がありました。鍵の引き渡しの時には、近所を一緒に歩いてくれて素敵なお店やカフェなどをたくさん教えてくれたので引っ越しがもっと楽しみになりました。話が弾み、気がつくと2時間も歩いていたほど!名前が似てるのも不思議なんです、ReikoとRieke°。

入居すると、テーブルの上にはオーストリアに発った彼女からの手紙。嬉しかった♪

心地よ過ぎて外に出たくなくなるのも困りものですが、すぐそこまで来ている厳しい冬を乗り越えるには、快適な住まいが必須。冬本番を前に、気に入った家を見つけることができてホッとしています。ご縁に感謝。

手仕事

土曜日, 11月 5th, 2011

今日はぐっと気温が下がり、急に空気がシャープになりました。

冬は、ぬくぬくとした室内で手を動かすのが楽しい季節ですね。私は、編み物は好きでこれまでも手作りニットを楽しんでいたのですが、今回は初めてかぎ編みに挑戦です。アイスランド/フランス人の友人アスタがいつも色んなスタイルのストールを巻いていて素敵だなぁと思っていたら、どれも自分で作ったものだと聞いてビックリ。お母さんから習ったそうです。ということで、早速一緒に毛糸を買いに行き、基本のパターンを教えてもらいました。

とても広い売り場に色んな種類の、色んなカラーの毛糸が並んでいて、選ぶのにかなり時間がかかりました。日本で買うよりもずいぶんと優しいお値段です。

クロイツベルクのカフェで。名前は忘れましたが、アメリカ人の女の子二人が古着屋さんとカフェをやっています。

コーヒー+かぼちゃチーズケーキ+編み物。幸せガーリーなアフタヌーン、この幸せ時間を毛糸がそのまま紡いでくれたのならば、とても暖かいストールができあがることでしょう

初めての鍵編みは、慣れるまでは変なところに力が入ってしまって指がつりそうになったけど、アスタの忍耐強い教えのおかげで(苦笑)なんとかぎこちなくもできるようになりました。そして一度自分のものにしてしまえばもうこっちのもの!

何も考えず、もくもくと手を動かしていると、ふと我に返った時にはだいぶ進んでいます。素敵なスカーフやマフラーは、星の数ほど売っているけど、完成までの過程の楽しさはお金では買えません。プライスレスなJOY!それに、手を動かすことは、まるでセラピーみたいに心を穏やかにする効果があるような気がします。完成が楽しみ♪

手作りといえば、私の親友は手作り名人。素敵なハッピーアイテムが次々と生まれています。

今回ベルリンに来る前に、親友が作ってくれた革のポーチ。小物を入れて毎日持ち歩いています。お財布と携帯だけ入れてちょっとそこまで、という時にも便利!

内側にはハンガリー刺繍でR 2011

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京から京都に引っ越す時に彼女が作ってくれたショルダーバッグ、シチュエーションを選ばない形で大活躍。

内側は元気印の布を選んでくれました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内ポケットの内側には隠れ刺繍♥

辛いことがあっても、凹むことがあっても、結局最後にはいつも大笑いして、いろーんなことを乗り越えてきた彼女と私。どこにいても、どんなに離れていても、彼女の手作りの小物たちは私を元気づけてくれるのです。手作りのものには、そんな見えないパワーがありますね。心強く、ありがたき存在です。

湖畔の散歩 -Tegeler See-

木曜日, 11月 3rd, 2011

授業のあと、ふと思い立って、Tegeler Seeというベルリンで2番目に大きな湖に行ってきました。(Seeはドイツ語で湖)というのも、今年のベルリンは異常気象で、11月というのに10℃以上もあり、いまだ太陽が燦々と照っているのです!通常は、10月の頭から3月まで空は暗く、雨や雪が降り続くんだそう。長く厳しい冬がもうそこまで来ているので、この陽気もつかの間。そんなこともあって、日中はできるだけ外で太陽を浴びたくて授業中もうずうず〜。

実は、ベルリンにはあちこちに湖があります。街のド真ん中から、地下鉄でちょっくら湖に行けるのです。途中でサンドイッチを買って、遅いランチを湖畔でとることにしました。

駅からAlt-Tegelというストリートを400mほど歩くと目の前に湖が見えてきます

シニア世代の人気お散歩スポットのようで、若者はあまり見かけませんでした(苦笑)

新しい人達に出会うことはとても楽しく刺激的なこと。でも、それが続くとどうしても疲れてしまうので、その隙間に、自然の中でゆっくり自分自身と過ごす時間を差し込みます。一人でぼーっとするのが好きなので。

湖と歩道の間にはフェンスも何もないので、水辺を歩いているゆったり感をより感じられるのかも

透き通った湖水。想像以上に澄んだ綺麗な水でした。

落ち葉の上を歩く時のカサカサという音もこの季節の醍醐味

みんなが思い思いに湖でのひなたぼっこを楽しんでいます。太陽の方を向いて、目を閉じてじーっと座っている人たちがたくさんいました。イグアナが岩の上でじーっと日光浴をしてるのと同じに見えて、人間も動物だな〜と思いますね。

日本の紅葉が情緒ならば、ここの紅葉は哀愁といったところ

攻撃してくるわけでもなく、餌をねだるわけでもなく、どんどん近づいてきて、じーっと私の前に立ってる鳥。「ちょっとどいて下さいよー」と言わんばかり。

この鳥達、(白鳥のメス?オス?)実際に見ると、意外と大きいんです!つぶらな瞳がかわいくて、思わず頭をなでたくなります。

水かきが大きいので、ペタペタ音をたてて歩いていました♥

散歩の後の休憩にぴったり、湖の前の小さなカフェ

ほら、シニア世代多いでしょ?

すっかりリフレッシュ!

あまりの美しさに息を飲む瞬間が、今日の午後だけで何回あったことでしょう。やっぱり自然の美しさにかなうものはないなぁ。

大学生の時に出会った言葉を思い出しました。

“Life is not measured by the number of breath you take, but by the number of moments that take your breath away.”

人生は、ただ長く生きれば良いというものではなく、ハッと息を飲む瞬間(感動)がどれだけあるかが肝心だ。

美しい街の、美しい季節に感謝です。

ユニークな暮らし方

火曜日, 11月 1st, 2011

先週の土曜、友人のハウスパーティに招待してもらったのでワインとチョコレートを手土産に行ってきました。友人はオランダ人のカップルで、彼は家具や内装のデザイナー、彼女は写真家です。彼らは、最近うちの近所のコミュニティハウスに引っ越してきて、今年はそのコミュニティハウスの20周年記念の年なのだそう。

この”コミュニティハウス”の暮らし方がとても興味深く、面白いので紹介しますね。コミュニティハウスとは、アパート全体を数家族で共有する暮らし。ドイツでは珍しくない暮らし方らしいのですが、日本ではなかなかないコンセプト。1軒家を3〜4人で共有するシェアハウスとはまた違う感覚、アパートの建物全体をシェアしているのです。上下階に行ったり来たりと大きな家のよう。

食堂の入り口

古いアパートの1棟でこのプロジェクトが始まったのは20年前—ちょうどベルリンの壁が崩壊し、西側から東側に若者が流れてきた頃の話です。家賃もないし、オーナーもいない空き家だらけだった東側で、人々が自由に建物を占拠して住み始めた頃。当時はこのアパートも廃墟に近く、屋根もなかったので、アーティストや駆け出しのデザイナー達が自分たちで少しずつ改装を進めていったそうです。アパートの階段の壁には、改装の過程の写真やその後のコミュニティハウスの歩みが展示されていました。大人も子供も一緒になって住民みんなで屋根の上でピクニックしていたり、夏には大きなコンテナに水を貯めてプールにして水浴びをしていたり、写真から”ワクワク”が伝わってきます。

現在このアパートには20人ほどが一緒に住んでいて、その中には子供連れの家族もいます。各自もちろんプライベートの部屋があるのですが、例えば、アパートの各階にリビングルームがあり、どこのリビングルームも自由に使うことができるのです。2階にはカフェテリアがあり、1ヶ月に1度、夕飯を作る当番が回ってくるそう。朝食と昼食はそれぞれでとりますが夕食は大体この食堂で当番の人が作った夕飯を食べるのだそうです。ところどころに遊び心が見え隠れする内装は、程よい力の抜け加減が素敵でした。

まずは、いつも彼らが夕食をとっているダイニングでみんなで食事をしました。

普段は大きなテーブルを皆で囲んで食事をしているそう

しばらくすると、このアパートに住んでいる子がギターを弾きながら歌を披露してくれました。

このアパートで生まれ育った15歳の男の子。ジャクソンファイブを彷彿させる、伸びやかで綺麗な歌声!

デュオをつとめるシャイな彼女。リズムをとるために二人が目を合わせる時の彼女のナイーブな目が愛らしかったなぁ。ふと彼女のタイツが電線してるのを発見。そして、そのタイツの電線を見た瞬間に、彼女がより魅力的に見えました。急に親近感が湧いたというか。私にとって、ベルリンがこんなに心地いいのはそんな理由かもしれません。電線したタイツは、ロンドンや東京やニューヨークには似合わない気がするから。

友人カップル

友人は二人ともフリーランサーなので、普段一人で仕事をしています。下手したら、1日中パソコンに向かっていることも。だから、こういう家で暮らすことを選んだそう。さらに、ベルリンという新しい土地で生活を始めた彼らにとって、この暮らしは出会いの宝庫。他の家族が夕食に友人を招いたりするので、自分の行動範囲だけでは知り得ない人との出会いがあり、人脈が広がり、しいてはそれが仕事に繋がっていくこともよくあるのだそうです。

同じくオランダ人の彼女はドイツでミュージカルシンガーをしています。お父さんがモロッコ人、お母さんが日本人のハーフ。とても気持ちの良い人で、すぐに意気投合しました。

「みんなワイン飲んでるけど、あたちは哺乳瓶でミルクよ〜」

4階にはリビングのロフト部分にライブラリースペースがあり、バルコニーで本を読むこともできます。その上の階には、多目的ルームがあって、ヨガをやったり合気道をしたり、子供の遊び場になったりしているそうです。

ライブラリースペース

ここも共有スペースのリビングダイニング

そして、なんと地下にはバー/クラブがあるんです!!このクラブは普通にビジネスとして運営されていて、20代前半の若者向けというよりは、少し落ち着いた感じで楽しめる雰囲気です。

パーティのために、住民みんなでふくらました何百個もの風船が漂っていました!

みんなフレンドリーで、建物いっぱいに温かい雰囲気が溢れていました。他の家族と暮らしを共有するので、入居の際には厳しい審査があり、入居前に何度かみんなと一緒にご飯を食べたりして交流を深め、住民の合意のもと、入居が認められるそうです。

こういう暮らし方は、性格によって向き不向きがあるとは思うけれど、人間関係が希薄になりがちな最近の社会の中で、これから注目されていくのではないかと思います。送信ボタンをクリックするだけでコミュニケーションが取れる時代だけど、だからこそ、彼らの暮らし方がとても希有なものに見え、私にとっては衝撃でした。日本では、そんなのめんどくさいって思う方が大多数なんだろうなぁ。

0時になると、20周年記念のケーキが運ばれてきました!

ケーキにはクリームで『20』と書かれています

夜中に濃厚なガトーショコラ・・・

石畳の上を自転車でガタガタ走って帰宅したものの、胸がいっぱいでなかなか寝付けませんでした。彼らが偶然近所に引っ越してきてすごく嬉しい!素敵な人達と出会い、素敵な時間を過ごすことができました。招待してくれた友人に感謝です。

Moritzplatzの菜園

日曜日, 10月 23rd, 2011

9月末のことになってしまうのですが、Moritzplatz(モーリッツプラッツ)という駅のすぐ近くに、色んな人が野菜を共同栽培している菜園があります。私の、ベルリンでの貴重な日本人の友人が日本の野菜や大葉などのハーブをそのガーデンで栽培しているというので見に行きました。彼女は、一人でケータリングの仕事をしていて、ホームパーティやビジネスランチ、オープニングパーティなどに、日本食をベースにした食事を提供しています。この菜園で採れた野菜やハーブをケータリングの料理に使っているそうです。優しい雰囲気から似つかぬ、心たくましい人。とても素敵な人。会う度に刺激を受け、いいエネルギーをもらっています。

ゆるやかな時間が流れているガーデン内

ガーデンの中には、色んなところにテーブルと椅子が置かれていて、みんな自由に思い思いの時間を過ごしています。この時の服装は半袖ですが、今は最高気温が10℃以下なのですっかり分厚いコートにマフラー&ニット帽。

自分でオリジナルのレモネード(ライムネード)作り!

一人2個のライムをもらって、カットします。そして、果汁を絞って、適量の三温糖を混ぜ合わせ、最後に炭酸水を加えて完成〜。

白の油性マジックで瓶にLEMONADEと書きました

自分で作ると、余計に美味しく感じるのが不思議。

木の下のテーブルで、菜園で採れた野菜を使った料理を食べることができます♪

色んな種類のじゃがいも!

こちらはビーツ

友人が栽培している京水菜。他にも枝豆や大葉など、日本のものが色々ありました

ベルリンは、お金を使わずに楽しめることがたくさんたくさんあるのが魅力の一つ。休日にのんびりこんなガーデンで読書をしたり、友達とおしゃべりしたり。穏やかで幸せな場所です。

 

1ヶ月経過

土曜日, 10月 22nd, 2011

ベルリンに来て1ヶ月が経ちました。

何もかもが新しく、手探り状態でスタートしたベルリン生活の最初のミッションは、寝る場所を探すところから。家が決まったら、友達作りという目的を含めてのドイツ語学校探し。自分の足を動かして、実際に見に行き、話を聞き、雰囲気を味わうことで、家探しも学校探しも、その決断は成功だったと思います。

そして次は自分の住んでいるエリアの区役所に住民登録。こちらでは住民登録をしないと携帯電話を使うことができません。番号札を取って約3時間半後に窓口に呼ばれました。生憎、英語が通じないおばさんが担当だったけど、にこやかな方でお互い身振り手振りでなんとか住民登録完了。これで『Volkshochschule』と呼ばれる市民のみが参加できるカルチャースクールに通うこともできます。そして携帯も無事購入。慣れない携帯だけど、周りの人と繋がりができてくるとやはり必需アイテムです。

日常の行動が習慣化され、その習慣を日々繰り返すことで、いよいよ生活の基盤ができてきたと感じます。例えば、学校に行き始めた頃は電車の乗り換えを間違えないように、電車の方向を間違えないように、路線マップを握りしめて、常に頭で考えながら行動していたけど、今はふと気づくと、何も考えずに自動的にいつものホームに立ち、自動的にいつもの電車に乗り、自動的にいつもの駅で電車を乗り換えて、自動的にいつもの出口を上がって、学校についています。そして、HouseがHomeになってきた証拠に、自分の駅に降りるとホっとします。

毎朝電車に乗る最寄り駅のホームから。ベルリンのシンボルであるクマがサッカーボールを蹴っている有名なグラフィティ。

生活環境という足場が固められたことで、もっと自分のアンテナを広げていけるだろう2ヶ月目、スタートです!

リサイクル魂

土曜日, 10月 15th, 2011

こちらでは、資源のリサイクルが当たり前のように根付いていることに驚きます。日本でも近年注力されている分野とはいえ、都道府県によってゴミの分別方法やその徹底加減に差があり、まだまだ浸透の余地あり、ですよね。

私が生まれ育った静岡県沼津市は、実は日本におけるゴミ分別のパイオニアで、ゴミの分別は「そこまでやるの!?」と言いたくなるくらい細かいです。そのゴミ分別方法は”沼津方式”と呼ばれているほど。もちろんゴミ袋は中身がしっかり見えるように透明で、ゴミ置き場にゴミを出すときは、ゴミ袋に名字を書きます。そして、正しく分別されていないものが入っているゴミ袋は置き去りにされます。名前を書いているので、近所の人にどこの家のゴミが残されているかわかってしまうのです。人の心理をついた憎いやり方ですね〜。

ベルリンでは、空のペットボトルや瓶は、スーパーに持っていくとお金が戻ってくる仕組み。驚いたのは、その還付率の高さです!例えば、こちらで主流の1.5ℓのペットボトルの水はおよそ60円ほどなのですが、空のペットボトルを持っていくと1本あたり約25円戻ってきます。パンク風の兄ちゃんもよれよれのホームレス風のおじさんも、みんなビール瓶が詰め込まれた袋を両手にぶら下げてスーパーに持っていきます。お金がその場で戻ってくるという直接的なフィードバックがあるからこそだとは思いますが、それでもこれだけ還付率が高ければ、そりゃみんな資源を捨てませんよねぇ。

日本にいるときは、”容器の値段”をあまり考えずにモノを買っていた気がします。こちらのスーパーのレシートには、例えばヨーグルトを買うと、ヨーグルトそのものの値段と、ヨーグルトが入っている瓶の値段が別々にレシートに記されています。瓶を返却すると、その分のお金が返ってきますよ、という意味なのです。全ての物価が安いのに、さらにそこから容器分の金額を差し引くと、ほんとに安い~。

瓶入りのヨーグルト。種類豊富なヨーグルトに目移りしてしまいます・・・

 

1.25ユーロのヨーグルトを買った場合、そのうちの15セントは瓶の値段という意味

 

1.5ℓの水x6本が2.99ユーロで、1.50ユーロは空ボトルの値段という意味。ペットボトルの方が還付率が高いようです。


スーパーにはこんな自動機械が置いてあります。

穴の中にバーコードを上にしてペットボトルを置くと、そのバーコードを読み取って、機械がペットボトルを飲み込んでいきます。

 

バーコードで、様々な瓶やボトルの値段を読み取る仕組みのようです。最後に、ボタンを押すと、レシートが出てきて、そのレシートをレジに持っていくとレジでお金を返してくれるようになっています。

このシステムを初めて知った時、感動しました。マシンがバーコードを読み取ってくれるのがなんだか嬉しくて、たまってから持っていけばいいのに、2、3本ごとに逐一持って行ってしまいます。レジでお金を返してもらう時はちょっぴり得した気分に♪でもそのお金でレジ近辺のチョコバーとか買っちゃうんですよねー。そんな自分どうかと思います。

 

 

 

こんな所に住んでいます

水曜日, 10月 12th, 2011

今日は、私の近所についてちょこっとご紹介します。

ベルリン市内は、いくつかのエリアに分かれています。そして、そのエリアごとに、特色や雰囲気が全く違うのがベルリンの面白いところ。私は、Prenzlauerberg(プレンツラウアーベルグ)と呼ばれるエリアのフラットに、ドイツ人の女性と暮らしています。プレンツラウアーベルグでまず目に入るものは、『子供』『公園』『カフェ』。

緑が多く、のんびりとしたフレンドリーなエリアです。旧西ベルリン側のアーティストや学生が、ベルリン統一後に最初に住んだ場所で、彼らが今はこの場所で家族を築き、穏やかな暮らしをしています。このエリアは、実際ドイツ全土の中から”最もファミリーに優しい地区”に選ばれているそう。そして、ここに住む人達はベルリナーの中でも健康意識が非常に高いのも特徴のひとつ。いたるところにBIO(ビオ=オーガニック)ショップやビオマーケットがあります。

ベルリンに到着後、Mitte(ミッテ)地区のデイリーアパートに1週間滞在しながら、インターネットでフラットメイト募集の記事を探してはアポを取り、できるだけ早く会いに行く、というのを繰り返し、見知らぬ土地で疲労困憊の中、4軒のフラットを見に行きました。ベルリンは空き部屋が出るのも頻繁だけれど、探してる人も比例して多いので、とにかく見つけたらすぐにコンタクトを取らないとあっという間に他の人に取られてしまうのです。

そんなフラット争奪戦の末、理想の条件に近く、さらに気の合うフラットメイトと巡り会えたことは本当にラッキーなことだと思います。彼女は6歳年上のドイツ人。とても親切でフレンドリーで、ユーモアがあり、彼女の朗らかな笑い声を聞いたときに、『ここにしよう!』と直感で即決。その直感通り、楽しく心地良い家での生活が始まっています。

 

そんな場所から、ベルリンレポートを書いていきます!

Liebe,

Reiko