ちょっと変わったバス
水曜日, 2月 1st, 2012てくてくと歩いていると、こんなダブルデッカーバスを発見しました。
入り口のボタンを押すと、プッシュ〜〜〜といって扉が開く。バスの時の扉のまま。入って前方部には、カフェの小さなキッチンとカウンターバー、後方部はお菓子やジュースがズラリと並んでいます。
注文したら2階へ。2人がけのテーブルがいくつかあって、お客さん達がまったり過ごしています。
2階の前方部分は、大きなテーブルとスーパーファミコンがつながれた2台のテレビが置かれています。”今日のメニュー”ならぬ、”今日のカセット”は、『スーパーマリオ』と『なんとかかんとか(ファイト系)』。スーファミ以外にも、カードゲームやチェスなどのボードゲーム、スケッチブックなど、遊ぶものがたくさん用意されてる〜。さすが、お金もうけを考えてないベルリン!?
私たちがマリオで盛り上がってると、常連の子供達が隣のケバブ屋で買ったドナケバブを持ち込んでやってきて、1階のキオスクで買ったジュースを飲みながら、スーファミテーブルに参加してきました。彼ら3人が、ちょうどのび太&スネ夫&ジャイアンみたいなキャラで面白かった〜。それにしても、カフェなのに持ち込みあり!?ジュース1本でこの子達、どんだけテレビゲームすんの!?ほんっとに、どうやってお店まわしてるんだろうか、コーヒーもケーキもこんなに安くて。すごいなぁこのコンセプト、日本じゃ絶対ありえない。
子供時代に戻ってマリオで盛り上がっていると(もちろんマリオと一緒に自分の体も動いちゃう!)、私たちの前に中学生くらいの男の子が座ってきました。紙切れをテーブルの上に置いて、その紙を見ながらポストカードを書いています。「絶対あの子ラブレター書いてるよ」という主人。じゃなかったらポストカードを書くのにわざわざ下書きしてこないでしょ?と言うのです。やだかわいい。自分のお気に入りのカフェに、下書きしたラブレターを持ってきてポストカードに清書をするなんて、か〜わ〜い〜い〜。
帰りがけの私たちに、その男の子が話しかけてきました。なんと、日本にいる日本人の女の子に手紙を書いているというのです。なんという偶然!どうやら、学校の交換留学プログラムで、その女の子がベルリンの学校に来て仲良くなったみたい。男の子が、『”Hello”って日本語でどう書くの?ここに書いてくれない?』とポストカードの片隅を指して言うので、『こんにちは』と書いてあげたら、にっこり笑顔。ほんのり甘酸っぱい小さな恋の物語に、チョイ役として参加させてくれてありがとう(笑)
帰り道、主人がボソっと言いました。「俺が書いてあげた方がよかったんじゃない?綺麗な字だと、女の子に書いてもらったってわかるから、逆効果かもよ」って。ポストカードもらった日本人の女の子が、私が書いた字を見て、”何よー、日本人の女の子とそっちで仲良しなんじゃない”って言うかしら?・・・って、私たち、深読みし過ぎ!なにはともあれ、彼の気持ちが、海を越えてうまく伝わりますように。
こんな人間ドラマ溢れる、ちょっと変わった楽しいバスカフェ”KIOSK im Bus”は、Görlitzer Bahnhofの近くに停まっています:)