Archive for 2月, 2012

雨に咲く花

土曜日, 2月 18th, 2012

京都での冷たい雨の1日。

打ち合わせ場所のカフェに着いた頃には、ブーツに雨がしみこんで足先が冷たい冷たい。

窓際の席からは、小学校の門がよく見える。

子供達のカラフルな傘が現れては消えて、現れては消えてった。

雨の日に咲いた色とりどりの花みたい。

 

 

濃厚チーズと節分祭

水曜日, 2月 8th, 2012

京都で過ごした節分の日は、友人の家でホームパーティ。クリスマスにスイスの実家に帰省していた友人が持って帰ってきてくれたチーズフォンデュ用のチーズを使って、総勢12人でチーズフォンデュ〜♪子供の頃に母が家で作ってくれたけど、大人になった今、白ワインとガーリックをたーっぷり入れた本場のそれは、実に実に濃厚で深い味わい。熱々とろとろのチーズをからめたパンやブロッコリーをはふはふ食べたら、冷えたからだも温まります。

友人は、長屋のような(個別の建物だけど)コミュニティに住んでいるので、お隣さんとたまに一緒にご飯を食べたり、入り口のイチョウの木の下でBBQをしたりと、とても楽しそう。この日も、近所に住む人達がそれぞれ手作りの料理を持って来てくれました。自分の家で器に盛りつけた料理をひょいっと持ってこれちゃう気軽さが良いですね。紫芋とひよこ豆のコロッケ、中東風の煮豆、手作りのパン、カボチャプリンなど。私達はお酒担当で、友人と一緒にホットワインを作りました。キッチンにあったオレンジとチャイ、それに適当なスパイスを入れた即席ホットワインだけど、寒い日にはピッタリ。節分なのにクリスマスみたいな香りだけど・・・。

唯一、節分らしい食べ物がこちら(笑)千葉の房総半島出身の彼女いわく、房総では”巻寿司が綺麗に作れないとお嫁に行けない”らしく、色んな柄の巻寿司を作るそうです。

華やかな梅模様が可愛い♪

鍋の中でぐるぐるチーズをからめてる時にスティックからパンが鍋に落ちてしまったら、その人がドリンクをみんなにおごるというしきたりがあるんですって。そんなんだから、落とした人もそれを目撃した人もギャーギャー言って盛り上がっていました。チーズが少なくなってきたら、生卵をその中に割り落として、かき混ぜて半生くらいに火が通ったらいただきます。卵入りバージョンは、少し軽い口当たりになってこれまた美味しい。さらに最後のお楽しみは、鍋の底にできたチーズのおこげ!香ばしくてなんともいえません。一度で3度も美味しいチーズフォンデュなのでした。

宴もたけなわ、ホッカイロを手にした私たちは吉田山に向かいました。京大の裏手にある吉田神社では、盛大な節分祭が2日間にわたって催されます。露店の数はなんと約800軒。23時に始まる火炉祭(古神札焼納神事)を目がけて。古いお札やお飾りなどを燃やす、どんど焼きの大きい版といった感じです。お正月が1年の区切りと思いがちですが、実は2月3日の節分こそが、1年の区切り。そう言われてみれば、節を分ける=節分、ですものね。この炎にあたると、新しい1年に無病息災をもたらし、新春の幸運を授けてくれるそうです。

だるまみくじ

吉田神社は、天神地祇八百萬神といって、日本全国の神様が祭られています。

駿河(静岡)の神様のところにお参りをしました。

人が少なくなってきた午前1時頃、炎を目の前にして日本酒をいただきました。この夜の仲間は、半数は初対面だったけど、みんな本当に素敵な人達で面白かった〜。それぞれが非常に個性的で魅力的。各キャラの濃さといったら、本場のチーズフォンデュも顔負けです。京都で、良き仲間の輪が広がっていくことが本当に楽しく有り難い。素晴らしい人達に囲まれて過ごせることは何よりも幸せなことだと帰り道にしみじみ感じました。

それぞれの個性や技術を生かして、みんなで面白いことをやっていきたいなぁ。

鬼は外、福は内。

白い朝

火曜日, 2月 7th, 2012

時空変わって、こちら琵琶湖の家から。京都に通う間は琵琶湖の家に滞在しています。

雪がひどかった翌朝はこんな景色が窓の外に広がっていました。

雪に反射した太陽が眩しくてクラクラするほど

さっそく湖畔に散歩しに行きました。いつもの砂浜が雪で真っ白。不思議な感じ〜〜〜。

田んぼも真っ白!思わず駆け回りたくなります。突っ伏したくなります。

山に積もったまだら模様の雪が綺麗

琵琶湖の家には、今はTVもインターネットもないけど、だからこそ、特別な時間が過ごせます。読書をしたり考え事したり手紙を書いたり。大阪の家とも静岡の家とも違う、ワンクッションをくれる貴重な場所。

ベルリンも今頃こんな雪景色かなぁ。

ちょっと変わったバス

水曜日, 2月 1st, 2012

てくてくと歩いていると、こんなダブルデッカーバスを発見しました。

カフェ?お店?

入り口のボタンを押すと、プッシュ〜〜〜といって扉が開く。バスの時の扉のまま。入って前方部には、カフェの小さなキッチンとカウンターバー、後方部はお菓子やジュースがズラリと並んでいます。

1階のキッチンでカプチーノとアップルケーキを注文

1階の後方部がキオスク

注文したら2階へ。2人がけのテーブルがいくつかあって、お客さん達がまったり過ごしています。

ワイワイ用テーブル

2階の前方部分は、大きなテーブルとスーパーファミコンがつながれた2台のテレビが置かれています。”今日のメニュー”ならぬ、”今日のカセット”は、『スーパーマリオ』と『なんとかかんとか(ファイト系)』。スーファミ以外にも、カードゲームやチェスなどのボードゲーム、スケッチブックなど、遊ぶものがたくさん用意されてる〜。さすが、お金もうけを考えてないベルリン!?

私たちがマリオで盛り上がってると、常連の子供達が隣のケバブ屋で買ったドナケバブを持ち込んでやってきて、1階のキオスクで買ったジュースを飲みながら、スーファミテーブルに参加してきました。彼ら3人が、ちょうどのび太&スネ夫&ジャイアンみたいなキャラで面白かった〜。それにしても、カフェなのに持ち込みあり!?ジュース1本でこの子達、どんだけテレビゲームすんの!?ほんっとに、どうやってお店まわしてるんだろうか、コーヒーもケーキもこんなに安くて。すごいなぁこのコンセプト、日本じゃ絶対ありえない。

テーブルに座っているのが、ジャイアン君

子供時代に戻ってマリオで盛り上がっていると(もちろんマリオと一緒に自分の体も動いちゃう!)、私たちの前に中学生くらいの男の子が座ってきました。紙切れをテーブルの上に置いて、その紙を見ながらポストカードを書いています。「絶対あの子ラブレター書いてるよ」という主人。じゃなかったらポストカードを書くのにわざわざ下書きしてこないでしょ?と言うのです。やだかわいい。自分のお気に入りのカフェに、下書きしたラブレターを持ってきてポストカードに清書をするなんて、か〜わ〜い〜い〜。

丁寧に、丁寧に・・・

帰りがけの私たちに、その男の子が話しかけてきました。なんと、日本にいる日本人の女の子に手紙を書いているというのです。なんという偶然!どうやら、学校の交換留学プログラムで、その女の子がベルリンの学校に来て仲良くなったみたい。男の子が、『”Hello”って日本語でどう書くの?ここに書いてくれない?』とポストカードの片隅を指して言うので、『こんにちは』と書いてあげたら、にっこり笑顔。ほんのり甘酸っぱい小さな恋の物語に、チョイ役として参加させてくれてありがとう(笑)

帰り道、主人がボソっと言いました。「俺が書いてあげた方がよかったんじゃない?綺麗な字だと、女の子に書いてもらったってわかるから、逆効果かもよ」って。ポストカードもらった日本人の女の子が、私が書いた字を見て、”何よー、日本人の女の子とそっちで仲良しなんじゃない”って言うかしら?・・・って、私たち、深読みし過ぎ!なにはともあれ、彼の気持ちが、海を越えてうまく伝わりますように。

こんな人間ドラマ溢れる、ちょっと変わった楽しいバスカフェ”KIOSK im Bus”は、Görlitzer Bahnhofの近くに停まっています:)