Archive for 11月, 2011

引っ越し

水曜日, 11月 30th, 2011

引っ越しをしました。ベルリンでの一人暮らしスタートです。

これまでドイツ人女性と2ベッドルームの広いフラットをシェアしていたのですが、家族でも友達でもない人と生活空間を共にするということがしんどくなってきたので一人暮らしを考え始めました。ベルリン到着直後、とにかく寝る場所を確保しなくては!と必死で部屋を探していたので、そのフラットシェアを見つけた時は、舞い上がる思いでした。でも、全てが新しく、全てがエキサイティングというベルリン生活も、慣れてくれば自然と”あばたもえくぼ”が”あばたはあばた”として見えてきます。住まう環境も然り、はじめは気にならなかったことでも、実際に生活をしてみると、少しずつその空間が自分に合わないと感じ始めました。それに加えて、文化も違う、ライフスタイルも違う、食へのアプローチも、趣味も、もちろん性格も違う他人と住まいを共にするとなると、だんだん我慢することが出てきます。学生時代ならまだしも、自分のライフスタイルが確立された今となっては、やっぱり難しい。家の外で充実した時間を過ごすには、家で過ごす時間が心地の良いものであることが本当に大切ですよね。

フラットメイトは、良い人でした。でも、どんなに良い人でも、私自身が生活空間をシェアすることに疲れてしまったのです。お互いの文化の違いから、コミュニケーション方法も違うので、誤解が生じた出来事がありました。部屋にこもることもできたけど、そんな時こそコミュニケーションをなるべく多くとるよう心がけました。疑問に思うことや、違うんじゃないかと思うことは、きちんと話して、私が思っていることを伝えるよう努力しました。違うということは決して悪いことではないけれど、そのまま放っておくと、誤解やすれ違いが生じてしまうこともあるし、なにより他人なのだから、言葉にしないとわかり合えない。家賃を半分ずつ払っているのだから、お互いが快適に過ごす権利がある。そんなこんなで、実はちょっと大変なこともあったけど、全てが丸く収まった今は感謝しています。自分にとって心地よい生活環境とはどういうものかを再度確認する良い勉強になりました。たった2ヶ月のフラットシェアだったけど学ぶことは多かったぁ。

新しい住まいは、冬の間オーストリアのスキー場のホテルで働くため、ベルリンを留守にする同年代のドイツ人の女の子のアパート。ベルリンでは、”sublet” (=転貸)と呼ばれる家具付き物件は珍しくありません。ベルリンにベースを構えながらも、1年のうちの数ヶ月は他の国で暮らす人が多いのです。EU圏内であれば、ちょっとそこまで〜というノリで他の国に移住したり、働きに出かけたりしています。国内での移動とさほど変わらないのでしょうね。そして、ベルリンに不在の間、他の人に部屋を貸すことでベースをキープするという仕組み。私のように、ベルリンにどのくらい滞在するかわからない人にとっては家具を揃える必要がないので有り難いこと。私のような人がベルリンには多いので、需要と供給のバランスがうまく成り立っています。さらに、エリアごとに街の雰囲気や性格が大きく違うので、引っ越しをすることは色んなエリアを楽しめるというメリットもあり。ただ、不動産屋を介するわけではないので、契約を紙面で交わしたとしても、気持ちの上での信頼関係がボトムライン。私の動物的な嗅覚が、彼女のポジティブなオーラを感知したので信じる!!

今回のアパート探しは、本当に運が良かったです。内見/面接を終えて、入居して欲しいと言ってもらった物件があったし、さらに3件の内見予定が入っていたのだけど、急遽この物件に決定。エリアも家賃も条件も◎。それに、この家で暮らす自分の姿をイメージできたこと、彼女と価値観が似てること、そして信頼できると感じたことが重要なポイントでした。内見/面接の時、波長が合う感覚があって、その予感どおり、翌日彼女から電話がありました。鍵の引き渡しの時には、近所を一緒に歩いてくれて素敵なお店やカフェなどをたくさん教えてくれたので引っ越しがもっと楽しみになりました。話が弾み、気がつくと2時間も歩いていたほど!名前が似てるのも不思議なんです、ReikoとRieke°。

入居すると、テーブルの上にはオーストリアに発った彼女からの手紙。嬉しかった♪

心地よ過ぎて外に出たくなくなるのも困りものですが、すぐそこまで来ている厳しい冬を乗り越えるには、快適な住まいが必須。冬本番を前に、気に入った家を見つけることができてホッとしています。ご縁に感謝。

だって冬だもの〜追記〜

水曜日, 11月 30th, 2011

先日紹介した冬支度をしたジュース達。彼らを買うと、もれなくついてくるミニニット帽。何に使うの?というコメントをいただきました。なんでもありです!自分の好きなように使えばいいのです♪ちなみに、あのジュース達は100%スムージーで、濃くて美味しくてヘルシ〜。キャロット+マンゴーのスムージーを買って、このニット帽を家に連れてきました。お代1.49EURのうち、30セントはこの帽子代で、ドイツの赤十字社に寄付されるそうです。遊び心満載の可愛さで、赤十字社に寄付もできるなんて、ナイスアイデア!

 

井の外の蛙

土曜日, 11月 26th, 2011

友人のお気に入りだという、Tiergartenの中にあるカフェレストランでランチをすることになりました。森のような公園の中を歩きながら、どんなところなんだろうとワクワクが高まります。

水面を歩けるんじゃないかって錯覚するくらい静か

しばらく歩くと見えてきました、湖のほとりの『Cafe am Neuen See』

夏、目の前の湖を見ながら食事したら最高に気持ち良さそうですよね!

大きなガラス窓で囲まれた店内は、まるで自分たちが湖と一体になっているかのような感覚になります。開放感いっぱいだけど、暖かい雰囲気。店内にいくつかある暖炉から、薪が燃える音がかすかに聞こえてくると一層リラックスモードに。冬の、この音が大好きです。

ガラスの向こうに広がる湖

サラダといえど、ジャガイモや肉も入っているのでボリューム満点!ヨーグルトドレッシングが意外にさっぱりしてて美味しかったです。

ベルリンのスタンダードな外食費より少し高めですが、この素晴らしい時空を味わえるのなら納得のお値段。普通のカフェやレストランが安いので、10EUR(千円弱)を越えるとかなり奮発した気分になります(笑)でもかなり量が多いので、この日は夕食抜きでちょうど良い程でした。日本だったらランチでも千円は当たり前なのに、すっかりベルリン物価に慣れてしまいましたね・・・

尊敬する友人達。会う度にいい波を受けています。

食後のコーヒーの後は、Tiergarten内をお散歩。昨日今日とこのシーズンに珍しく快晴が続いています。散歩はドイツ語で”Spaziergang”。動詞は、spazieren。よく使う言葉です。散歩に行くと言いたい時は、spazieren gehen/einen Spaziergang machen=go for a walk。主語によって、動詞の活用を変えて使います。

他の街から来た街灯が道の両側に立っています。それぞれに個性があって素敵。

友人2人はオランダ人。『ベルリンにいて、日本の何が一番恋しい?』と聞かれました。家族や友人以外だとしたら、細部にまで気を配る日本特有の繊細な文化や美意識だと答えました。それは、物質的なものではなく、感覚的/精神的なものなので、日本食レストランで寿司を食べれば埋め合わせられるような代物ではないのです。客観的に見る日本は、面白い。美しい。もちろんどの国にも良い部分と悪い部分があるけれど、当たり前だと思っていることは当たり前ではなく、感謝すべきことだと気づかせてくれます。様々な国の人と絡みながら過ごすことで、常に比較対象が身近にあり、日本という国が浮き上がってくるのかもしれません。よくも悪くも、とてもユニークな文化を抱えていることに間違いなし。カナダにいた頃にも同じことを思っていたけど、歳を重ねた今はまた少し違う感覚です。年々欧米化が進んでいく日本ですが、自分が母親になったら、子供が日本の美しさを自分で気づけるようなお手伝いをしてあげたいなぁ。私の両親がそうであったように。

井の外で、井の中を学ぶ蛙。ケロケロッ!!

だって冬だもの

土曜日, 11月 26th, 2011

ジュース達も、個性いっぱいの冬支度!いつものスーパーで、思わず”くすっ”。

 

 

 

マフラー、始めました

金曜日, 11月 25th, 2011

毎週水曜日の夜に集まる編み物クラブ。先週は行けなかったので、2週間ぶりに参加しました。

メンバーの家に集まってそれぞれが取り組んでいるハンディクラフトを、おしゃべりしながら、お菓子をつまみながら、情報交換をしながら、進めます。今回は、アメリカ人のリアの家に集まりました。

私は、鍵編みのストールが先週完成したので、優しいレインボーのグラデーションカラーで定番のマフラーを編み始めました。どうしても冬はアウターが暗い色になりがちなので、マフラーで明るい色を添えるつもりです。クロシェの動きに慣れてしまったので、棒を2本持つことに始めは違和感があったけど、編み始めたら思い出してきました。

ベルリンの情報交換や違う文化の話など口を動かしながらも手を動かします

左奥にハンモック風のハンギングチェアがあるのが見えますか?座らせてもらったらとても気持ちよくて寝ちゃいそうでした!あれに座って読書なんて最高だなぁ。

編み物、鍵編み、刺繍、裁縫・・・それぞれの作品に取り組み中〜

いつか、このクラブ一同でプロジェクトをやりたいねと話しています。例えば、大きなオブジェをみんなで作るとか、チャリティイベントを実行するとか。それぞれの得意分野も違うし、忙しさも違うので実現させるのは難しいかもしれないけど、何か一緒にできたら楽しいだろうな。

広くてスッキリとしたリビングダイニングは、柔らかい照明と観葉植物が居心地のよい雰囲気を醸し出していました

編み物クラブを通して、みんなの暮らしを覗くことができるのも面白いです。

この夜もまた、温かく楽しい時間を過ごさせてもらいました。ちなみに、今回みんなが作ってきたお菓子は、ヴィーガンクッキー、アップルシナモンケーキ、マーブルスクエア、セサミクッキー。ちょこっとずついただきました。アップルシナモンケーキはしっとりしてて、とても美味しかった♪私は時間がなかったので、この時期限定のドイツ菓子を買って持っていきました・・・次回こそ?!

冷たい手と温かい友

木曜日, 11月 17th, 2011

季節外れの快晴続きの陽気もそろそろ幕引きでしょうか。いよいよ、冬を感じるようになりました。

そんな寒い季節、冷えた手をこすらせ、ハァーッハァーッと息を吹きかけながら、カフェのドアを開ける瞬間は幸せMOMENT。ふわ〜んと香るホームメイドケーキの甘い誘惑と、香ばしい珈琲のアロマに手をひかれてソファに座れば、もう外の寒さなんて忘れてしまいます。

用事を済ませにクロイツベルクに行った帰り、ふと立ち寄ったカフェ。名前はよくわからないです。大きな花瓶にタイガーリリーが飾られていて、その色と姿が雰囲気にとても合っていて美しかったのですが、なにせ匂いが強過ぎて…>..<

近所のカフェ『Liebling』=お気に入りという意味

近所のパン屋カフェ『bekarei』。東ベルリン時代の名残、”野暮ったい”の一歩手前の居心地の良さが好きです。

焼きたてのパンがとっても美味しい。スペインやポルトガルのパン/デザートも手に入ります。週末だけパンケーキも食べられるそう。

『Fräulein Dickes』日替わりで5~6種類ほどのケーキが並びます。ケーキはまだ食べたことがないけれど、ケーキだけを買いに入ってくる人が多いので、味は地元ッ子のお墨付き!?朝食のメニューも充実しています。

入りたかったお店がいっぱいだったので、たまたま通りすがったこのお店に。

ビール片手に編み物・・・なんてアンバランスな!だって水よりビールの方が安いんですから。ビールの種類がとても多いので、そのうち好みのビールを見つけたいなぁ。

彼女といると、どこにいてもリビングルームにいるみたいな気分になります。歳も近く、気が合い、好きなものが似ているので一緒にいると楽で、いつの間にか隣にいる存在に。お互いベルリンに来た時期も同じで、この素晴らしい街でそれぞれ楽しい時間を過ごしているけれど、もちろん違う国での生活には悩みも出てきます。楽しくも激しい荒波にもまれて、お互いの手を握り合っている感覚の中で芽生えた同志的な感情もあるのでしょう。京都での穏やかな暮らしが、すでに記憶の中でノスタルジックな空気をまとっているくらい、次から次へと押し寄せてくるエキサイティングな波。波にうまく乗れるかどうかは、波を見極める目があるか。

いつも真っ直ぐな、彼女の澄んだスカイブルーの瞳。

支えられている、と感じた日でした。

夜空に浮かぶ卵の黄身

火曜日, 11月 15th, 2011

アメリカ人のクラスメイト、Kiraは料理が趣味。アメリカの編集社でアカデミック書籍のエディターとして働いていて、今はベルリンにてパソコン上で仕事を続ける傍ら、ドイツ語を学んでいます。そんな彼女が、面白いクラブを企画しました。それが”Cook Book Club”。あるシェフ/レストランをピックアップして、彼らのレシピから1品ずつ作って持ち寄るというもの。初回は、『Ottolenghi Cook Book』から。Ottolenghiはロンドンで有名なレストランらしいのですが、私は初めて知りました。

友人から借りたもの

私は直接Kiraからの誘いでしたが、今回もまた先日の編み物クラブ同様、それぞれが初顔合わせ。”Toy Town”という、ドイツ在住のEnglish speakersをターゲットにしたソーシャルメディアサービス上で、KiraがCook Book Clubを企画し、興味を抱いてメンバーとなった10人が土曜の午後、Kiraの家に集まったのです。”Toy Town”は、先日紹介した”Couch Surfing”のドイツ限定版といったところでしょうか。同じ料理が重なったり、肉料理ばかり、デザートばかり、などにならないように、前もって何を選んで作ってくるのかを知らせ合いました。

私は、”Chargrilled Broccoli with Chili and Garlic”という野菜料理をチョイス。メイン料理はそんなにたくさん必要ないけど、野菜料理はいくらあってもいいかなと思って。初めて作るものだったので、できるだけシンプルなものを選びました。

軽く茹でたブロッコリーにオリーブオイルと粗挽きの海塩+ブラックペッパーを絡めておき、熱々に熱したフライパンで焦げ目をつけていきます。その間に、別のフライパンでオリーブオイル、アンチョビペースト、にんにくのスライス、チリのスライスを色が少し変わるまで熱します。焦げ目がついたブロッコリーを耐熱ボウルに移し、熱々のアンチョビガーリックオイルをジュジュジュ〜っと回しかけ、海塩とブラックペッパーで調節。そして、オーガニックレモンを薄いイチョウ型に皮ごと切り、ブロッコリーに混ぜ合わせて完成!歯ごたえが残るようにブロッコリーを茹でるのが重要です。香ばしい香りに食欲がそそられます〜。

パーティに向かう途中、電車の中で香ばしい匂いを放つ私の風呂敷バッグ・・・みんながその香りの出所をキョロキョロ探しているのが面白かったです。犯人は、そこにいる小さな日本人ダヨ!(しかも確信犯。まだ温かかったから、完全に蓋をしてしまうと蒸れてブロッコリーが柔らかくなってしまいますもの)

今回集まったメンバーは、スウェーデン人、ドイツ人2名、アメリカ人3名、シンガポール人、ポーランド人、ギリシャ人、プラス私、の合計10名。

それぞれが作ってきた料理を、テーブルに並べ、ビュッフェスタイルに。

一人で作ったら大変だけど、みんなで持ち寄ることで、色んな料理を楽しめますよね。    同じシェフのレシピなので、全体的に調和が取れていてGood♪

どのお料理も本当にとっても美味しかった♥

おしゃべりしながらワインがすすみます。ドイツではワインが嘘みたいに安くて美味しいのです。普通のスーパーで250〜300円ほどで悪くないワインが手に入るのですが、安いからといって侮るなかれ、日本では同じ銘柄のワインが1,500円位です。7EUR〜8EUR出せば上等なお持たせ用。私はワインに詳しいわけでもなく、お酒に強いわけでもないけれど、みんなでお酒を楽しむ雰囲気はとても好きです。外がまだ明るいうちのワインは、なんだか贅沢な気分。

初対面同士ということもあって、話題があちこちに飛んでいましたが(苦笑)色んな国の色んな行事にまつわる料理や習慣が聞けて面白かったです。

デザートのケーキを食べ終わる頃には、窓の外が真っ暗に。教会の鐘の音と共に、卵の黄身のような山吹色の月が、空を昇っていきます。

次回は12月なので、それぞれの国のホリデーディッシュを持ち寄ることになりました。日本の場合、クリスマス料理はあってないようなものなので、お正月料理から選んでみようと思っています。小説の中に出てくる料理をピックアップするのも面白そうですよね。

お腹も心も満足、満足。

ごちそうさまでした

◆Ottolenghi>> http://www.ottolenghi.co.uk/

◆オンラインレシピはこちらから>>http://www.ottolenghi.co.uk/blog/category/recipes

秋の公園と人々

日曜日, 11月 13th, 2011

少し前のことになりますが、Prenzlauer berg を北にあがったところにある Pankow というエリアに行く用事がありました。観光マップは、ベルリン市内の中心を拡大した地図なので、Pankowはギリギリ観光マップには載っていません。だいぶ郊外色が強く、その雰囲気に正直ちょっとホッします。町中の広場で行われていたワイン発表会も、おじいさんおばあさんが多く、”地元民の集い!”って感じ。そんな雰囲気がけっこう好きだったりします。

用事を済ませ、帰路につこうというところ。自転車だったので、ルートを決めず、思うがままに家の方向に向かって走ることにしました。目印は、アレキサンダープラッツにあるテレビ塔。これが右手側に大きく見えるようになってきたら正しい方向に向かっている証拠。どこにいても、便利な目印です。

なんとなく角を曲がったところで、んんん?。私のアンテナが反応しました。突き当たりまで行ってみると、なんとも広大な素敵な公園がありました。いまだに名前もわかりませんが、私が知っているベルリンの公園の中で一番のお気に入りに。

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

この頃、急に空気がキーンと冷たくなってきて、ただでさえこの季節の空気は澄んでいる気がするのに、ここはさらに透明で、うっすらと土の匂い。公園での時間を楽しんでいる人達の和やかな様子とこの公園のおおらかな佇まいとが相まって、とても清らかで穏やかな気持ちになりました。暖かい季節になったら、お弁当持ってピクニックに来たいなぁ。

編み物CLUB

土曜日, 11月 12th, 2011

『Couch Surfing』というソーシャルネットワーキングサイトをご存知でしょうか?

Couch=ソファ+Surfing=波乗り(サーフィン)。波乗りではなく、人の家のカウチを転々とするという意味です。Couch Surfingのメンバーになると、今まで考えられなかったような様々なことが可能になります。例えば、旅に出る時、メンバーの家に泊めてもらえるのです。ここで重要なのは、無償で、ということ。商業的な目的で使うことは禁止されていて、Couch Surfingを活用する一番の目的は、①人との出会い②ローカルの暮らしを知るということだと思います。サイト上で自分のことをできるだけ詳しく紹介したり、メンバー同士のお互いの印象や感想を掲載していったり、友達同士で、”この人はこんな人なので推薦します”などとコメントをUPしていくので、その人がどんな人なのかがわかるようになっています。

例えば、スペインのバルセロナに旅に出たいとします。バルセロナにいるCouch Surfingのメンバーを探して、その中で自分と趣味が合いそうな人を見つけて、カウチ(=宿泊)のリクエストを送ります。例えば、10日間の滞在のうち、はじめの3日間だけその人のうちに泊めてもらって、その後はホテルに泊まるなども。Couch Surfingは、新しい旅のスタイルというだけではなく、自分の住む街にいるメンバーが企画したイベントに参加したり、同じ趣味を持つ人同士がグループを形成して一緒に集まって楽しむのです。例えば、私の場合、フラットメイトと二人で暮らしているので、『寝る場所は提供できない』というチェックボックスにチェックを入れていて、私の家に宿泊リクエストが届くことはありませんが、街歩きに付き合ったり、お茶をしたりすることはウェルカムなのです。それに、随時、ベルリン内のメンバーで企画されたイベントがチェックできるので、面白そうだったら参加します。定期的なものだったり、その日限りのものだったり、内容は100にも1000にも!

体験したことのない方には、ちょっと怪しいサイトに聞こえるかもしれませんが、今まで問題が起こったことはないそう。特にベルリンのような都市には、他の国から来ている人達が多いので、新しい生活を築く際に、友達作りとして利用したり、情報交換に利用したりと、みんな楽しくヘルシーに、自由自在にCouch Surfingを活用しています。

友人がCouch Surfingで見つけた編み物クラブが毎週水曜の夜にあるので、先週初めて参加してきました。メンバーの家にみんなが食べ物を持ち寄って、和気あいあいと編み物/裁縫+おしゃべりを楽しんで、『じゃあまた来週ね〜』と思い思いの時間に帰っていく。会ったことのない人の家にお菓子を持って行き、初めて会う人たちと一緒に談笑しながら編み物や裁縫をする夜・・・よく考えるとちょっと不思議ですが、とても居心地のよい雰囲気ですぐに馴染めました。ベルリンを選んで住んでいる人達はどこか共通点があるような気がするんですよね。

ある人は、ケーキを丸型で焼いた時にそのまま持ち運べるような布の袋を作るのだと布を裁断していました。食べ物の持ち寄り会やホームパーティが多い海外ならではのアイデアですよね!私は、引き続き、鍵編みのストールを進めています。今は、1/3くらいのところ。

今回集まったのは10人程。みんな色んな理由でベルリンに来ていて、それぞれの話がとても面白かったです。

シアトル出身のアマラは、アメリカンなコーヒーケーキを焼いていて、部屋の中は幸せな香りがいっぱい!ウォールナッツたっぷり、香ばしいケーキでした。

おしゃべりしながらも手は動き続けて・・・

生物学者として研究室で働いていたけど、自然の中で働きたいと思ってガーデナーに転身した女の子もいました。今の時期は寒い中、落ち葉の回収に追われてものすごく大変なんだって。人工的なガーデニングには飽き飽きしていて、理想と現実のギャップは大きいと嘆いていました。自然の原理では、落ち葉が積もると、布団の代わりをしてくれて冬の間も土の中は温かさを保てるため、木の根が守られるようになっています。でも、見た目が綺麗じゃないからといって落ち葉を回収し、代わりに化学繊維でできた布のようなものをかぶせる、とか。自然のままの方が、本当は全てがうまく回って、しかも綺麗なのにねと話しました。

北米出身の人が多く、話が弾みました。英語も聞き慣れたアクセントだし、北米から来たっていうだけで勝手に親近感。

それぞれ得意なものが違うので、教え合ったり、完成したものを見せ合ったり。

みんな編み物だけじゃなくて、ベイキングもすごく上手!ドイツ語を日本語に直訳すると”タマネギケーキ”と呼ばれるキッシュのようなものや、ココアといちじくのパウンドケーキ、アップルパイなど。次回は私も何か作っていこう〜。

こうして、ベルリンでは気軽に色んな国の人と交流できる機会がたくさんあり、色んな生き方があるんだなぁと開眼する思いです。人と出会うことは、自分自身を発見することでもあるので、自分が本当に欲しいもの、自分の求める生き方が、これからさらに明確になっていくことでしょう。人に会うということは、エネルギーのいることです。だけど、大事なこと。ついつい腰が重くなってしまうこともあります。私もいつも自分の心と体と相談しながら、無理のない範囲で予定を組んでいます。

自分の目だけじゃ気づけないものや、自分の頭だけでは偏りがちな考えが、別の文化で育った人によって一瞬にして壊される時、私の考え方やコミュニケーションの引き出しが1つ増えるような気がします。他の人のフィルターを通して世界を見ることは、新しいドアを開くことでもありますよね。外側に対する目だけじゃなく、内側に対する目も養うことにもなって、自分自身を豊かにしてくれるような気がします。

Facebookをはじめ、インタ—ネット上で世界中の人とクリック一つで簡単に繋がることができる時代です。でも、そこに慢心するのではなく、それをきっかけにして、アナログな人間関係を築いていくということ、インターネット上の情報を見て、知ったつもりになるのではなく、それをきっかけに足を運んで自分で体験すること。”依存する”のではなく、”頼りにする”くらいの感じがちょうどいいのかもしれませんね。

Grilled Fish

土曜日, 11月 12th, 2011

学校の最寄り駅 Fehrbelliner Platz には、毎週火曜と木曜に、フードマーケットがたちます。その中で、私のお気に入りはトルコ料理の屋台と魚のグリル屋さん。

このおばちゃんがまたいい笑顔するんだ〜

魚を網にはさんで、炭火焼きみたいにしています。注目すべきは、網まで魚の形をしているところ!かわいい・・・

ジュージューと香ばしい香りが漂ってきます

魚は3種類から選びます。サーモンとサバはわかるのですが、もう一つの魚がなんなのかよくわからない。辞書で調べようにも、ドイツ語の名前が長くて覚えられない!(苦笑)付け合わせにジャガイモかパンを選びます。ジャガイモは、タマネギとベーコンと一緒に炒めてあって、これがまた美味しいのです。寒空の下だと、不思議とじゃがいもが食べたくなるんですよね。手前の白いソースは、さっぱりしたヨーグルトソース。生のタマネギ(甘い〜)とヨーグルトソースを絡めて、魚とジャガイモ一緒に食べると、もうそれはそれは幸せなハーモニーです。レモンを絞ってさっぱり食べてもとても美味しい。この量で約500円です。

なんの魚かよくわかってないけど、一番美味しそうな見た目だったので。予想通り、とても美味しかったです。

肩寄せ合ってランチ♪

友人が食べているのは、じゃがいものグリル。このジャガイモがどれだけ大きいか、写真からわかるでしょうか?

私は、カレーに入っているジャガイモがあまり好きではない人。肉じゃがにいたっては、タマネギと糸こん命。”じゃがいも+ご飯”という組み合わせが好きじゃないだけかなぁ。ところが、ベルリンに来てからは、自らじゃがいもに歩み寄っています!じゃがいも自体が美味しいのもあるとは思うけど、この環境にいるとジャガイモを欲するようになっているのかもしれませんね。ドイツの食の代名詞『じゃがいも、ソーセージ、ビール』、是非とも現地で食べてほしいものです。ベルリンの場合は、それらにファラフェルとドナケバブ(トルコ料理)が加わってもおかしくないんじゃないかっていうくらい、トルコ料理は手軽にあちこちで食べられるメジャーな食べ物です。

でで〜〜〜〜〜ん!!

上にかかっているのは、細かく刻んだキュウリが入っているヨーグルトソースです。サワークリームよりさっぱりしていて、脂肪分が少ないけれど、まったり感はちょうどよいです。じゃがいもの甘さが強調される感じ。

他にも、パスタ屋台、中華屋台、コーヒー屋台、パン屋台、ケーキ屋台、バーガー屋台、トルコ屋台、ロシア屋台など、いろんな屋台があって毎回目移りしてしまいます。こちらは、釜焼きのピザ屋台。

注文すると、その場で釜で焼いてくれます。

ベルリンは、近年”食”ブームだそうです。こうして気軽に色んな国の食べ物が食べられるフードマーケットは、毎週きまった曜日に、市内のいくつかの広場でやっています。ベルリンの食事情については、今後少しずつご紹介していこうと思います。