Archive for the ‘カウチサーフィン’ Category

Relaxing is more.

土曜日, 12月 3rd, 2011

クランベリーティを淹れて、ラジオから流れるクリスマスソングを聴きながら書いています。寒くなってきたので、足早に暖かい家に向かいたくもなりますが、クリスマスに浮き足立ったこの時期はキラキラとした街の中をブラブラするのも幸せな気分になりますね。空が暗くなって、窓のオレンジ色の暖かい灯りを見るとそれだけで嬉しくなっちゃう。その景色は、冬の楽しく幸せな記憶に強くリンクしています。寒いけど温かい季節。

うちの近くに”Aunt Benny”という素敵なカフェがあるのですが、そこもすっかりクリスマス色になっていました。(こちらのカフェはまた改めて紹介させていただきますね)入ろうとすると、かわいい背中がドアの外に♥私がドアを開けても、足をピンっと張って、『僕は母さんとの約束どおり、ここで待ちます!』と私の顔を見上げる彼。ベルリンは日本に比べて、どこにでも犬が入ってきます。電車の中も、お店の中も、ほとんどのカフェの中も、巨大な犬が普通に飼い主に連れられて入ってきますが、驚く程しつけがしっかりされていて、飼い主に忠実。これだけたくさんの犬がいるのに、ベルリンに来てからまだ1度しか吠えているのを見たことがありません。ペットだからといって甘やかさず、飼い主がリーダーだということを理解しているからでしょうね。動物がとても穏やか。リスやキツネも見かけます。

『母さんよ〜〜〜僕を外に待たせておいてまだ友達としゃべっているのですか〜〜〜』

先日、ヨガセンターでメディテーションのワークショップに参加しました。毎週水曜の夜にフリーセッションがあり、先生がついてしっかり教えてくれるのに無料。毎週火曜はヨガのクラスも無料で参加できます。今回は、呼吸のコントロールの練習。呼吸をコントロールするといっても、決して力を加えたり何か特別なことをするわけではなく、”意識する”という意味。この世に生まれてきた瞬間、生まれて初めての呼吸をする時はとても衝撃的な出来事で泣き叫ぶのに、それ以降の呼吸は無意識のうちにしています。でもそれを意識することが大事なのだといいます。

このヨガセンターは隠れ家みたい

目を閉じてメディテーションをしていると、次から次へと頭に色んな考えや絵が浮かんできます。それを静かに見ていなさい、と。どんな考えやどんな感情が自分のマインドの中に存在しているのかを観察しなさい、と。ある考えが頭の中に入ってくると、どんな感情がわき上がってくる?それに対して、何もしなくていいんですって。別の考えでそれらをどうにかしようとすると、自分のマインドが自分のマインドと対立しちゃうからよくないんだって。ただ頭の中に流れている考えやイメージを意識的に観察してればいいんですって。リラックスすればするほど、良い感情が湧いてくるし良い考えも浮かんでくる。力めば力むほど、自分の理想とは反対のことが体に起こる、と先生が言っていました。

インド人の先生の、穏やかでソフトな口調が心地よく、眠りを誘ってきます。実際、一度カックンとなりました(笑)しかも、呼吸のエクササイズだから深い呼吸をしなくてはいけないのに、左隣のおじさんの足がくさくて、深く息を吸い込む度に失神しそうだった。。。今回、私が観察した私の頭の中は、『息を吸い込む→くさい→腹立たしい』みたいな流れの繰り返し。でももしかすると、右隣のパキスタン人の男の子の足かもしれないし、おじさんを見かけで判断しちゃいけないかもしれない、今度はちょっと右の方を向いて息してみよう、など、瞑想中の私の頭はそんなことを考えてて、全く深い瞑想ができてない!(泣)でも先生の話はとても興味深かったので、また行ってみようと思います。(次回は座る場所をしっかり考慮しなくちゃ)呼吸を意識する時間を、家でほんの少しでも作ると何かが変わってくるかもしれないですね。

穏やかな呼吸を心がけてみようと思います。

マフラー、始めました

金曜日, 11月 25th, 2011

毎週水曜日の夜に集まる編み物クラブ。先週は行けなかったので、2週間ぶりに参加しました。

メンバーの家に集まってそれぞれが取り組んでいるハンディクラフトを、おしゃべりしながら、お菓子をつまみながら、情報交換をしながら、進めます。今回は、アメリカ人のリアの家に集まりました。

私は、鍵編みのストールが先週完成したので、優しいレインボーのグラデーションカラーで定番のマフラーを編み始めました。どうしても冬はアウターが暗い色になりがちなので、マフラーで明るい色を添えるつもりです。クロシェの動きに慣れてしまったので、棒を2本持つことに始めは違和感があったけど、編み始めたら思い出してきました。

ベルリンの情報交換や違う文化の話など口を動かしながらも手を動かします

左奥にハンモック風のハンギングチェアがあるのが見えますか?座らせてもらったらとても気持ちよくて寝ちゃいそうでした!あれに座って読書なんて最高だなぁ。

編み物、鍵編み、刺繍、裁縫・・・それぞれの作品に取り組み中〜

いつか、このクラブ一同でプロジェクトをやりたいねと話しています。例えば、大きなオブジェをみんなで作るとか、チャリティイベントを実行するとか。それぞれの得意分野も違うし、忙しさも違うので実現させるのは難しいかもしれないけど、何か一緒にできたら楽しいだろうな。

広くてスッキリとしたリビングダイニングは、柔らかい照明と観葉植物が居心地のよい雰囲気を醸し出していました

編み物クラブを通して、みんなの暮らしを覗くことができるのも面白いです。

この夜もまた、温かく楽しい時間を過ごさせてもらいました。ちなみに、今回みんなが作ってきたお菓子は、ヴィーガンクッキー、アップルシナモンケーキ、マーブルスクエア、セサミクッキー。ちょこっとずついただきました。アップルシナモンケーキはしっとりしてて、とても美味しかった♪私は時間がなかったので、この時期限定のドイツ菓子を買って持っていきました・・・次回こそ?!

編み物CLUB

土曜日, 11月 12th, 2011

『Couch Surfing』というソーシャルネットワーキングサイトをご存知でしょうか?

Couch=ソファ+Surfing=波乗り(サーフィン)。波乗りではなく、人の家のカウチを転々とするという意味です。Couch Surfingのメンバーになると、今まで考えられなかったような様々なことが可能になります。例えば、旅に出る時、メンバーの家に泊めてもらえるのです。ここで重要なのは、無償で、ということ。商業的な目的で使うことは禁止されていて、Couch Surfingを活用する一番の目的は、①人との出会い②ローカルの暮らしを知るということだと思います。サイト上で自分のことをできるだけ詳しく紹介したり、メンバー同士のお互いの印象や感想を掲載していったり、友達同士で、”この人はこんな人なので推薦します”などとコメントをUPしていくので、その人がどんな人なのかがわかるようになっています。

例えば、スペインのバルセロナに旅に出たいとします。バルセロナにいるCouch Surfingのメンバーを探して、その中で自分と趣味が合いそうな人を見つけて、カウチ(=宿泊)のリクエストを送ります。例えば、10日間の滞在のうち、はじめの3日間だけその人のうちに泊めてもらって、その後はホテルに泊まるなども。Couch Surfingは、新しい旅のスタイルというだけではなく、自分の住む街にいるメンバーが企画したイベントに参加したり、同じ趣味を持つ人同士がグループを形成して一緒に集まって楽しむのです。例えば、私の場合、フラットメイトと二人で暮らしているので、『寝る場所は提供できない』というチェックボックスにチェックを入れていて、私の家に宿泊リクエストが届くことはありませんが、街歩きに付き合ったり、お茶をしたりすることはウェルカムなのです。それに、随時、ベルリン内のメンバーで企画されたイベントがチェックできるので、面白そうだったら参加します。定期的なものだったり、その日限りのものだったり、内容は100にも1000にも!

体験したことのない方には、ちょっと怪しいサイトに聞こえるかもしれませんが、今まで問題が起こったことはないそう。特にベルリンのような都市には、他の国から来ている人達が多いので、新しい生活を築く際に、友達作りとして利用したり、情報交換に利用したりと、みんな楽しくヘルシーに、自由自在にCouch Surfingを活用しています。

友人がCouch Surfingで見つけた編み物クラブが毎週水曜の夜にあるので、先週初めて参加してきました。メンバーの家にみんなが食べ物を持ち寄って、和気あいあいと編み物/裁縫+おしゃべりを楽しんで、『じゃあまた来週ね〜』と思い思いの時間に帰っていく。会ったことのない人の家にお菓子を持って行き、初めて会う人たちと一緒に談笑しながら編み物や裁縫をする夜・・・よく考えるとちょっと不思議ですが、とても居心地のよい雰囲気ですぐに馴染めました。ベルリンを選んで住んでいる人達はどこか共通点があるような気がするんですよね。

ある人は、ケーキを丸型で焼いた時にそのまま持ち運べるような布の袋を作るのだと布を裁断していました。食べ物の持ち寄り会やホームパーティが多い海外ならではのアイデアですよね!私は、引き続き、鍵編みのストールを進めています。今は、1/3くらいのところ。

今回集まったのは10人程。みんな色んな理由でベルリンに来ていて、それぞれの話がとても面白かったです。

シアトル出身のアマラは、アメリカンなコーヒーケーキを焼いていて、部屋の中は幸せな香りがいっぱい!ウォールナッツたっぷり、香ばしいケーキでした。

おしゃべりしながらも手は動き続けて・・・

生物学者として研究室で働いていたけど、自然の中で働きたいと思ってガーデナーに転身した女の子もいました。今の時期は寒い中、落ち葉の回収に追われてものすごく大変なんだって。人工的なガーデニングには飽き飽きしていて、理想と現実のギャップは大きいと嘆いていました。自然の原理では、落ち葉が積もると、布団の代わりをしてくれて冬の間も土の中は温かさを保てるため、木の根が守られるようになっています。でも、見た目が綺麗じゃないからといって落ち葉を回収し、代わりに化学繊維でできた布のようなものをかぶせる、とか。自然のままの方が、本当は全てがうまく回って、しかも綺麗なのにねと話しました。

北米出身の人が多く、話が弾みました。英語も聞き慣れたアクセントだし、北米から来たっていうだけで勝手に親近感。

それぞれ得意なものが違うので、教え合ったり、完成したものを見せ合ったり。

みんな編み物だけじゃなくて、ベイキングもすごく上手!ドイツ語を日本語に直訳すると”タマネギケーキ”と呼ばれるキッシュのようなものや、ココアといちじくのパウンドケーキ、アップルパイなど。次回は私も何か作っていこう〜。

こうして、ベルリンでは気軽に色んな国の人と交流できる機会がたくさんあり、色んな生き方があるんだなぁと開眼する思いです。人と出会うことは、自分自身を発見することでもあるので、自分が本当に欲しいもの、自分の求める生き方が、これからさらに明確になっていくことでしょう。人に会うということは、エネルギーのいることです。だけど、大事なこと。ついつい腰が重くなってしまうこともあります。私もいつも自分の心と体と相談しながら、無理のない範囲で予定を組んでいます。

自分の目だけじゃ気づけないものや、自分の頭だけでは偏りがちな考えが、別の文化で育った人によって一瞬にして壊される時、私の考え方やコミュニケーションの引き出しが1つ増えるような気がします。他の人のフィルターを通して世界を見ることは、新しいドアを開くことでもありますよね。外側に対する目だけじゃなく、内側に対する目も養うことにもなって、自分自身を豊かにしてくれるような気がします。

Facebookをはじめ、インタ—ネット上で世界中の人とクリック一つで簡単に繋がることができる時代です。でも、そこに慢心するのではなく、それをきっかけにして、アナログな人間関係を築いていくということ、インターネット上の情報を見て、知ったつもりになるのではなく、それをきっかけに足を運んで自分で体験すること。”依存する”のではなく、”頼りにする”くらいの感じがちょうどいいのかもしれませんね。