Archive for 11月, 2011

ほっとワインの登場

水曜日, 11月 9th, 2011

どこもかしこも黄色い絨毯。さくさく、サクサク。

土曜日、オーガニックの林檎とサラダリーフを買いに、恒例のKollwitzplatzのBio marketへ。黄色く染まった街路樹の下を自転車で走るのは本当に気持ちのよいものです。マーケットで野菜を見ていると、こんなサプライズがありました。

マーケットに、いよいよホットワインのスタンドが登場しました。スパイスの甘い香りが漂っています。シナモン、ジンジャー、オレンジ、カルダモン・・・ウィンタースパイスの香りは、まさにクリスマスの香り。それはカナダに暮らしていた頃の冬の思い出にリンクしています。みんなが寝静まった後、暖炉の前でママと冬のスパイスティ。薄暗いリビングには大きなクリスマスツリー。あのリビングは、冬になると、この香りがいつもしていました。膝の上の毛布はぬくぬくと温かく、ママはもっともっと温かかったなぁ。

長くて厳しい冬がそこまで来ているけど、クリスマスの色が見え始めた街にワクワクがくすぶりますね!

夜の魔法

火曜日, 11月 8th, 2011

Displays in the shop windows at night make the elegant look more elegant, the sexy look more sexy, and the naive look more naive.

It’s the night magic, indeed.

I would enjoy this dress.

When you see their chandelier floating in the dark sky, It's about time for dinner...

And you realized that the party’s over on Monday morning.

Let's have another wonderful week!

本屋さん

日曜日, 11月 6th, 2011

『Shakespeare and Sons』、近所にあるお気に入りの本屋さん。チェコのプラハで10年を経て、今年の春にベルリンに移ってきたのだそう。英語の本を置いているので重宝しています。このお店では、アットホームな音楽ライブを開いたり、スタッフが注目している著者がお店に来て話をしてくれたり、朗読会があったりするので、そういうイベントにも参加してみたいと思っています。

なんとも心地の良い空間で、ついつい長居

お菓子まで置いてあって、ゆっくり本をブラウズできます

売りものの本なのに、いいのかしら・・・とこちらが心配になるほど放任主義。ベルリンの本屋さんの多くは商売っ気が全然なくて、”本をたくさん持っている友達の家に遊びに来た”みたいな感覚になります。

Shakespeare and Sonsから歩いてすぐの所に、ヨーロッパ各国の食品を売っているお店があるのですが、そこの奥の部屋もBook shopになっていて、料理に関する本だけを置いています。いわゆるレシピ本だけではなく、料理がテーマになっている様々な小説や、色んな国の料理の写真集などなど、とにかく料理がキーワードの本がぎっしり棚に並んでいます。

日本ではあまり知られていないけど、実は他の国では有名な日本人の料理家の方がけっこうたくさんいるんだなぁと、このお店で彼らの料理本/写真集が並ぶのを見て初めて知りました。

もう一つは、先日クロイツベルクを散策している時に友人が教えてくれた本屋さん。ここは、それこそ誰か買う人いるんだろうか〜っていう雰囲気なのですが、空間の使い方が本当に贅沢。大きな4つの部屋の真ん中にそれぞれドンっとテーブルが置いてあるだけ。家賃が安いベルリンならではなんだろうなぁ。

アーティストの手作り本やリトルプレス系のマニアックな本/冊子が多いです

ベルリンは子供向けの本屋さんもたくさんあります。特に私が住んでいるエリアは家族連れが多いので、子供向け本屋さんがあちこちに。こちらはその一つ。

日本でも人気の”はらぺこあおむし”が天井からぶら下がっています。   よく見ると、かわいくはないです。

本屋さん+○○屋さん、という形態がとても多いような気がします。もしくはカフェ+○○屋さん。日本でも最近増えている『○○+○○』というお店のスタイル。逆に、誰も思いつかないような、とんでもない組み合わせをやってみたいですね〜。

手仕事

土曜日, 11月 5th, 2011

今日はぐっと気温が下がり、急に空気がシャープになりました。

冬は、ぬくぬくとした室内で手を動かすのが楽しい季節ですね。私は、編み物は好きでこれまでも手作りニットを楽しんでいたのですが、今回は初めてかぎ編みに挑戦です。アイスランド/フランス人の友人アスタがいつも色んなスタイルのストールを巻いていて素敵だなぁと思っていたら、どれも自分で作ったものだと聞いてビックリ。お母さんから習ったそうです。ということで、早速一緒に毛糸を買いに行き、基本のパターンを教えてもらいました。

とても広い売り場に色んな種類の、色んなカラーの毛糸が並んでいて、選ぶのにかなり時間がかかりました。日本で買うよりもずいぶんと優しいお値段です。

クロイツベルクのカフェで。名前は忘れましたが、アメリカ人の女の子二人が古着屋さんとカフェをやっています。

コーヒー+かぼちゃチーズケーキ+編み物。幸せガーリーなアフタヌーン、この幸せ時間を毛糸がそのまま紡いでくれたのならば、とても暖かいストールができあがることでしょう

初めての鍵編みは、慣れるまでは変なところに力が入ってしまって指がつりそうになったけど、アスタの忍耐強い教えのおかげで(苦笑)なんとかぎこちなくもできるようになりました。そして一度自分のものにしてしまえばもうこっちのもの!

何も考えず、もくもくと手を動かしていると、ふと我に返った時にはだいぶ進んでいます。素敵なスカーフやマフラーは、星の数ほど売っているけど、完成までの過程の楽しさはお金では買えません。プライスレスなJOY!それに、手を動かすことは、まるでセラピーみたいに心を穏やかにする効果があるような気がします。完成が楽しみ♪

手作りといえば、私の親友は手作り名人。素敵なハッピーアイテムが次々と生まれています。

今回ベルリンに来る前に、親友が作ってくれた革のポーチ。小物を入れて毎日持ち歩いています。お財布と携帯だけ入れてちょっとそこまで、という時にも便利!

内側にはハンガリー刺繍でR 2011

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京から京都に引っ越す時に彼女が作ってくれたショルダーバッグ、シチュエーションを選ばない形で大活躍。

内側は元気印の布を選んでくれました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内ポケットの内側には隠れ刺繍♥

辛いことがあっても、凹むことがあっても、結局最後にはいつも大笑いして、いろーんなことを乗り越えてきた彼女と私。どこにいても、どんなに離れていても、彼女の手作りの小物たちは私を元気づけてくれるのです。手作りのものには、そんな見えないパワーがありますね。心強く、ありがたき存在です。

湖畔の散歩 -Tegeler See-

木曜日, 11月 3rd, 2011

授業のあと、ふと思い立って、Tegeler Seeというベルリンで2番目に大きな湖に行ってきました。(Seeはドイツ語で湖)というのも、今年のベルリンは異常気象で、11月というのに10℃以上もあり、いまだ太陽が燦々と照っているのです!通常は、10月の頭から3月まで空は暗く、雨や雪が降り続くんだそう。長く厳しい冬がもうそこまで来ているので、この陽気もつかの間。そんなこともあって、日中はできるだけ外で太陽を浴びたくて授業中もうずうず〜。

実は、ベルリンにはあちこちに湖があります。街のド真ん中から、地下鉄でちょっくら湖に行けるのです。途中でサンドイッチを買って、遅いランチを湖畔でとることにしました。

駅からAlt-Tegelというストリートを400mほど歩くと目の前に湖が見えてきます

シニア世代の人気お散歩スポットのようで、若者はあまり見かけませんでした(苦笑)

新しい人達に出会うことはとても楽しく刺激的なこと。でも、それが続くとどうしても疲れてしまうので、その隙間に、自然の中でゆっくり自分自身と過ごす時間を差し込みます。一人でぼーっとするのが好きなので。

湖と歩道の間にはフェンスも何もないので、水辺を歩いているゆったり感をより感じられるのかも

透き通った湖水。想像以上に澄んだ綺麗な水でした。

落ち葉の上を歩く時のカサカサという音もこの季節の醍醐味

みんなが思い思いに湖でのひなたぼっこを楽しんでいます。太陽の方を向いて、目を閉じてじーっと座っている人たちがたくさんいました。イグアナが岩の上でじーっと日光浴をしてるのと同じに見えて、人間も動物だな〜と思いますね。

日本の紅葉が情緒ならば、ここの紅葉は哀愁といったところ

攻撃してくるわけでもなく、餌をねだるわけでもなく、どんどん近づいてきて、じーっと私の前に立ってる鳥。「ちょっとどいて下さいよー」と言わんばかり。

この鳥達、(白鳥のメス?オス?)実際に見ると、意外と大きいんです!つぶらな瞳がかわいくて、思わず頭をなでたくなります。

水かきが大きいので、ペタペタ音をたてて歩いていました♥

散歩の後の休憩にぴったり、湖の前の小さなカフェ

ほら、シニア世代多いでしょ?

すっかりリフレッシュ!

あまりの美しさに息を飲む瞬間が、今日の午後だけで何回あったことでしょう。やっぱり自然の美しさにかなうものはないなぁ。

大学生の時に出会った言葉を思い出しました。

“Life is not measured by the number of breath you take, but by the number of moments that take your breath away.”

人生は、ただ長く生きれば良いというものではなく、ハッと息を飲む瞬間(感動)がどれだけあるかが肝心だ。

美しい街の、美しい季節に感謝です。

Traumhaus = Dream house

水曜日, 11月 2nd, 2011

今日の宿題は、自分のTraumhaus(=理想の家/夢の家)をドイツ語で説明するというもの。今週は、家/住まいの色んなことについて知っていると役立つ言葉の授業です。

まだ過去形を習っていなかったり、前置詞がよくわからなかったりするので、今現在の私のドイツ語レベルでできる限りの文。(ドイツ語がどれだけ難しい言語かは、また別の機会に!)

“Mein Traumhaus ist nicht groß aber sehr schön und herzlich. Ich brauche nicht so viele Zimmer, aber es sollte ein großes Wohnzimmer mit eine großen Fensterfront haben. Das Wohnzimmer sollte einen Kamin haben. Das haus hat eine große küche und ein Esszimmer mit einen großen Holztisch. Das Haus möchte ich mit Mitbringseln aus fremden Ländern dekorieren. Unter dem Dach möchte ich eine Bibliothek einrichten. Das Haus sollte einen großen Garten haben mit einem Baum unter dem wir Mittagessen kannen. Im Garten sollte ein großer Yakuzzi stehen von dem aus wir abends die Sterne sehen Können. An Weinnachten ist das Haus von oben bis unter mit Weinnachtsdeko geschmickt.
Das Haus wird natürlich von meinem Ehemann entworfen. ”

自分の好きな内容だと宿題も楽しくできますね。今私が書ける範囲でのドイツ語の文章なので、まるで小学生の作文ですが、日本語に直訳するとこんな意味です。

『私の理想の家は、そんなに大きくありませんが、とても温かい雰囲気の素敵な家です。たくさんの部屋はいりません、でも陽がいっぱい差し込む大きなリビングルームがあります。リビングルームには暖炉があります。この家には大きなキッチンがあり、ダイニングルームには、大きな木のテーブルを置きます。旅先で集めた色んなものを飾っています。屋根裏部屋には図書室があります。大きな庭には、大きな木があり、その木の下でランチを食べます。庭にはジャグジーがあり、夜に星を見ながらお風呂に入ります。クリスマスには、クリスマスデコレーションをします。この家はハズバンドがデザインします』

”夜に星を見ながらお風呂に入ります”の部分は、明日教室で発表する時のネタ用として書き加えたもの。『普通のお風呂があればいいです、たまにスーパー銭湯に行きます』でもいいけど、銭湯を説明するのもまた一苦労だし(笑)

いつもなぜか先生に1番に指されます。先生が、「誰か〜?」と聞いて誰も自主的に手をあげない時は、私に回ってきます。で、私が先頭をきって間違えて、先生が説明してる間にみんな自分のノートを直して、次に発表する人からみんな正しく答えるんですよねー。

紅葉するツタに飲み込まれていく家

 

ユニークな暮らし方

火曜日, 11月 1st, 2011

先週の土曜、友人のハウスパーティに招待してもらったのでワインとチョコレートを手土産に行ってきました。友人はオランダ人のカップルで、彼は家具や内装のデザイナー、彼女は写真家です。彼らは、最近うちの近所のコミュニティハウスに引っ越してきて、今年はそのコミュニティハウスの20周年記念の年なのだそう。

この”コミュニティハウス”の暮らし方がとても興味深く、面白いので紹介しますね。コミュニティハウスとは、アパート全体を数家族で共有する暮らし。ドイツでは珍しくない暮らし方らしいのですが、日本ではなかなかないコンセプト。1軒家を3〜4人で共有するシェアハウスとはまた違う感覚、アパートの建物全体をシェアしているのです。上下階に行ったり来たりと大きな家のよう。

食堂の入り口

古いアパートの1棟でこのプロジェクトが始まったのは20年前—ちょうどベルリンの壁が崩壊し、西側から東側に若者が流れてきた頃の話です。家賃もないし、オーナーもいない空き家だらけだった東側で、人々が自由に建物を占拠して住み始めた頃。当時はこのアパートも廃墟に近く、屋根もなかったので、アーティストや駆け出しのデザイナー達が自分たちで少しずつ改装を進めていったそうです。アパートの階段の壁には、改装の過程の写真やその後のコミュニティハウスの歩みが展示されていました。大人も子供も一緒になって住民みんなで屋根の上でピクニックしていたり、夏には大きなコンテナに水を貯めてプールにして水浴びをしていたり、写真から”ワクワク”が伝わってきます。

現在このアパートには20人ほどが一緒に住んでいて、その中には子供連れの家族もいます。各自もちろんプライベートの部屋があるのですが、例えば、アパートの各階にリビングルームがあり、どこのリビングルームも自由に使うことができるのです。2階にはカフェテリアがあり、1ヶ月に1度、夕飯を作る当番が回ってくるそう。朝食と昼食はそれぞれでとりますが夕食は大体この食堂で当番の人が作った夕飯を食べるのだそうです。ところどころに遊び心が見え隠れする内装は、程よい力の抜け加減が素敵でした。

まずは、いつも彼らが夕食をとっているダイニングでみんなで食事をしました。

普段は大きなテーブルを皆で囲んで食事をしているそう

しばらくすると、このアパートに住んでいる子がギターを弾きながら歌を披露してくれました。

このアパートで生まれ育った15歳の男の子。ジャクソンファイブを彷彿させる、伸びやかで綺麗な歌声!

デュオをつとめるシャイな彼女。リズムをとるために二人が目を合わせる時の彼女のナイーブな目が愛らしかったなぁ。ふと彼女のタイツが電線してるのを発見。そして、そのタイツの電線を見た瞬間に、彼女がより魅力的に見えました。急に親近感が湧いたというか。私にとって、ベルリンがこんなに心地いいのはそんな理由かもしれません。電線したタイツは、ロンドンや東京やニューヨークには似合わない気がするから。

友人カップル

友人は二人ともフリーランサーなので、普段一人で仕事をしています。下手したら、1日中パソコンに向かっていることも。だから、こういう家で暮らすことを選んだそう。さらに、ベルリンという新しい土地で生活を始めた彼らにとって、この暮らしは出会いの宝庫。他の家族が夕食に友人を招いたりするので、自分の行動範囲だけでは知り得ない人との出会いがあり、人脈が広がり、しいてはそれが仕事に繋がっていくこともよくあるのだそうです。

同じくオランダ人の彼女はドイツでミュージカルシンガーをしています。お父さんがモロッコ人、お母さんが日本人のハーフ。とても気持ちの良い人で、すぐに意気投合しました。

「みんなワイン飲んでるけど、あたちは哺乳瓶でミルクよ〜」

4階にはリビングのロフト部分にライブラリースペースがあり、バルコニーで本を読むこともできます。その上の階には、多目的ルームがあって、ヨガをやったり合気道をしたり、子供の遊び場になったりしているそうです。

ライブラリースペース

ここも共有スペースのリビングダイニング

そして、なんと地下にはバー/クラブがあるんです!!このクラブは普通にビジネスとして運営されていて、20代前半の若者向けというよりは、少し落ち着いた感じで楽しめる雰囲気です。

パーティのために、住民みんなでふくらました何百個もの風船が漂っていました!

みんなフレンドリーで、建物いっぱいに温かい雰囲気が溢れていました。他の家族と暮らしを共有するので、入居の際には厳しい審査があり、入居前に何度かみんなと一緒にご飯を食べたりして交流を深め、住民の合意のもと、入居が認められるそうです。

こういう暮らし方は、性格によって向き不向きがあるとは思うけれど、人間関係が希薄になりがちな最近の社会の中で、これから注目されていくのではないかと思います。送信ボタンをクリックするだけでコミュニケーションが取れる時代だけど、だからこそ、彼らの暮らし方がとても希有なものに見え、私にとっては衝撃でした。日本では、そんなのめんどくさいって思う方が大多数なんだろうなぁ。

0時になると、20周年記念のケーキが運ばれてきました!

ケーキにはクリームで『20』と書かれています

夜中に濃厚なガトーショコラ・・・

石畳の上を自転車でガタガタ走って帰宅したものの、胸がいっぱいでなかなか寝付けませんでした。彼らが偶然近所に引っ越してきてすごく嬉しい!素敵な人達と出会い、素敵な時間を過ごすことができました。招待してくれた友人に感謝です。