Archive for 3月, 2013

国立京都国際会館

月曜日, 3月 11th, 2013

なんだか最近、シンプルなフォルムで細いラインの建築より、
ずしんと素材感のあるボリュームのある建築に惹かれます。
その時代でこそ実現できた建築には、欧米の教会や
大聖堂、日本の寺社仏閣と同じオーラが宿ってるように思います。

作り手の想いや願いが痛いほどに伝わってくる重厚感のある
建築には、張りぼてな建造物にはない、独特の空間の重力が
あると思います。

その空間に踏み入れた瞬間に体の芯から溢れてくるため息。
息をのむ瞬間を与えてくれる建築を久しぶりに体験しました。

素晴らしい空間に出会った時、すごく幸せな気持ちになります。


山の斜面を表現したエントランスアプローチ。谷底を歩いているような感覚。


複雑に入り組んだ構造と吹き抜け空間。不思議と落ち着く。


国連会議が開かれる大空間。天井のオブジェは、夜の雲と地球を表現。


植物をイメージさせる壁の意匠。


鉄のレリーフのカーテン。すごく重量感があって、空間をしっかり間仕切る力あり。


カーテンもがアートピース。空間の密度が濃い。


細かいディティールのこだわりを感じます。


席数2000席に合わせた、アルミの削りだしレリーフ2000個。


この63度の角度が、すべてのルール。


菱形はこの建造物の重要なモデュール。


こんな枠の納まりの仕事は、今は頼めないですね。


千羽鶴をイメージした特注照明。折り紙のような照明。