井の外の蛙

友人のお気に入りだという、Tiergartenの中にあるカフェレストランでランチをすることになりました。森のような公園の中を歩きながら、どんなところなんだろうとワクワクが高まります。

水面を歩けるんじゃないかって錯覚するくらい静か

しばらく歩くと見えてきました、湖のほとりの『Cafe am Neuen See』

夏、目の前の湖を見ながら食事したら最高に気持ち良さそうですよね!

大きなガラス窓で囲まれた店内は、まるで自分たちが湖と一体になっているかのような感覚になります。開放感いっぱいだけど、暖かい雰囲気。店内にいくつかある暖炉から、薪が燃える音がかすかに聞こえてくると一層リラックスモードに。冬の、この音が大好きです。

ガラスの向こうに広がる湖

サラダといえど、ジャガイモや肉も入っているのでボリューム満点!ヨーグルトドレッシングが意外にさっぱりしてて美味しかったです。

ベルリンのスタンダードな外食費より少し高めですが、この素晴らしい時空を味わえるのなら納得のお値段。普通のカフェやレストランが安いので、10EUR(千円弱)を越えるとかなり奮発した気分になります(笑)でもかなり量が多いので、この日は夕食抜きでちょうど良い程でした。日本だったらランチでも千円は当たり前なのに、すっかりベルリン物価に慣れてしまいましたね・・・

尊敬する友人達。会う度にいい波を受けています。

食後のコーヒーの後は、Tiergarten内をお散歩。昨日今日とこのシーズンに珍しく快晴が続いています。散歩はドイツ語で”Spaziergang”。動詞は、spazieren。よく使う言葉です。散歩に行くと言いたい時は、spazieren gehen/einen Spaziergang machen=go for a walk。主語によって、動詞の活用を変えて使います。

他の街から来た街灯が道の両側に立っています。それぞれに個性があって素敵。

友人2人はオランダ人。『ベルリンにいて、日本の何が一番恋しい?』と聞かれました。家族や友人以外だとしたら、細部にまで気を配る日本特有の繊細な文化や美意識だと答えました。それは、物質的なものではなく、感覚的/精神的なものなので、日本食レストランで寿司を食べれば埋め合わせられるような代物ではないのです。客観的に見る日本は、面白い。美しい。もちろんどの国にも良い部分と悪い部分があるけれど、当たり前だと思っていることは当たり前ではなく、感謝すべきことだと気づかせてくれます。様々な国の人と絡みながら過ごすことで、常に比較対象が身近にあり、日本という国が浮き上がってくるのかもしれません。よくも悪くも、とてもユニークな文化を抱えていることに間違いなし。カナダにいた頃にも同じことを思っていたけど、歳を重ねた今はまた少し違う感覚です。年々欧米化が進んでいく日本ですが、自分が母親になったら、子供が日本の美しさを自分で気づけるようなお手伝いをしてあげたいなぁ。私の両親がそうであったように。

井の外で、井の中を学ぶ蛙。ケロケロッ!!

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