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新年あけましておめでとうございます。

火曜日, 1月 1st, 2013

       皆様、本年も何卒よろしくお願いします。

三養荘

月曜日, 12月 17th, 2012

ずっと泊まってみたかった伊豆の三養荘に泊まってきました。
大好きな建築家の村野藤吾さんの遺作というより、竣工は没後になるので
完成を目にすることはなかった本当に最後の建築。
たくさんの素晴らしい建築を世に残した大巨匠の最後の建築は
いったいどんな思いや意匠が詰まっているのかずっと気になっていました。
建築家だけではなく、作庭には、京都でもたくさんの庭に携わっている
植治こと小川治兵衛さん。日本の歴史に残る建築家とこれまた日本の歴史に
残る庭師との競演。長年の夢がついに叶いました。

4万坪の広大な敷地に計算された建屋と庭の設計は、目線の位置をうまく
誘導しコントロールする贅沢なプランです。

まず建物に入って、印象的だったのが、各部屋までのアプローチの廊下部です。
村野藤吾さんが追究されていた
外部と内部の関係性が、すごく巧みに表現されていることでした。
屋根の形状がそのまま内部の意匠につながり、外光をうまく内部に
取り入れる。内部と外部の中間のような空気感が漂っていました。

部屋はすごく広くて、視線をコントロールする高さや位置に窓がプランニングされていて、どこの部屋からも中庭が見渡せるようになっていました。
一番のお気に入りは、部屋にある内湯です。
東向きに設置された大きな窓から、朝日を見ながら入る温泉湯は、
朝の冷気と湯気に包まれ、それはそれは幽玄な心地よい時間です。

個人的に小川治兵衛の作庭で大好きなのは、緩やかな丸みを帯びた芝生の
傾斜のパースペクティブと生き生きとした石の使い方です。
それがこの三養荘でも至ところに見受けられ。植治手法を見つけるたびに
ため息の連続でした。

村野藤吾さんがなぜ大好きかというと、建築家の方は、割と建築本体には
強いこだわりと思考はされますが、急に内部になると予算の都合なのか
なんとも残念な空間になっていることが多々あります。
でも、村野さんの建築は、外部も内部も隅々まで計算に計算され、
オリジナル溢れる内装の意匠がどの建築にも溢れているので、
すごく幸せな気持ちにさせてくれます。
三養荘で一番好きな箇所は、新館正面玄関のロビーです。
その中でも村野さんのとびっきりアイデアがつまったモビール風の
シャンデリアです。きっと海の近くでもあるところから釣り竿用のグラスロッド
を使用して土地の特性をリンクして宿のシンボルになるような器具を考えられたんだと思います。
ゆっくりと浮遊する照明は本当に光の塊が浮いているようで、
やさしく迎え入れてくれる玄関にぴったりの照明です。

まだまだ、いっぱいいっぱい伝えたいことはありますが、
日本人に生まれてよかったなーと思い、また日本人であることを
誇りに思わせてくれる端正なデティールや考えに、本当に本当に
大満足でした。写真では、全然伝わりきれませんので、是非、
伊豆に行かれた際は、訪れてみて下さい。
ちょっと他の旅館とは次元が違いますよ。

baton

水曜日, 12月 5th, 2012

今回、craft/sessionという6つの伝統工芸の会社がひとつの空間で
一同に展示会を行うというプロジェクトの空間構成を考え始めた時に、
まず頭にパッと浮かんだのが、旗のようなシンボルになるものでした。

それぞれバラバラの技術やこだわりや考えをもつ
6社をまとめてくれるような、
そんな展示会の目印になるようなシンボルが必要だと思いました。
更にせっかくなら今回参加していただく職人さん達の手で
それぞれの技術を活かしてバトンのように作業を回して
ひとつのものを作り上げることができればすごくいいものが
出来上がるはずだと思い、それぞれの職人さんにご協力頂きました。

ちなみに今回は、梅染の職人さんが生地を染めて、手描き友禅の職人さんが金彩で
ロゴを描いています。ロゴを考えたり、縫製や取り付けまで、
すべて今回の展示会のメンバーでの分業です。世界広しといえども、
こんな想いのつまった素敵なタペストリーはなかなかないですよね。

ちなみにこの旗は、まだ完成でなはく、来年の5月の同展示会にはさらに多くの
職人さんの技術が加わりバージョンアップ予定。
どんどん成長していくこの世界でたったひとつのシンボルが、
今までに交流のなかった職人さん同士やいろいろなお客さんとののつながりの
きっかけになってくれることを願っています。

今週の日曜日まで開催中のCraft sessionという展示会に是非おこし下さい。

仕さどる事

金曜日, 11月 23rd, 2012

この仕事の醍醐味は、お客さんと出会い、対話を重ね、
想いを共有し、素晴らしいお店が出来上がることにあると思います。
プロジェクトが竣工する頃には施主と何でも話せる友達や親戚のような
近い存在になるし、またならなければいい仕事はできないと思います。

そのような人間関係がすごく重要な仕事において、
すでに家族のようなつきあいをしている友達からの
仕事の依頼もあります。
20代前半の時に出会い、そこからお互いが成長し、施主と設計者として
一緒に仕事ができることを心からうれしく思い、誇らしげに思います。
お互い家族が増えて、旦那さんやスタッフや周りの友人も一緒になって
新店オープンというひとつのゴールを目指します。
お店を完成させるのはスタートだけど
そのスタートを一緒に切らせてもらえる幸せをひしひしと感じてます。
何十年も一緒に語り合ってきた仲だからこそ作り出せる特別な空間が
あると思います。

いいお店が、はたして出来上がるのか??

出産2日目から、病室でのミーティング。
そんな情熱のある店主がいますか??
いいお店が必ず出来上がります!!
岡山で、いや日本で一番かっこよくて居心地のいい、
たくさんの人に愛されるパン屋を目指します!!

2日歳の娘のコナちゃんも新店ミーティング参加です。
将来、店を背負って立つ看板娘も大切なプロジェクトメンバーです。

組紐

土曜日, 11月 3rd, 2012

展示会に向けてお手伝いさせていただいている
組紐の工房、昇苑さんにお邪魔しました。

工房の中には、すごい数の機械が所狭しと並んでいます。
機械のパートが95%で手作業のパートが5%と
ほとんどの作業が機械がやってのけるということですが
実は、その5%のパートが熟練された職人技が必要なのです。

色々な色やパターンを組み合わせて紐を作りあげる工程に
おいて、機械にセットする糸巻きの順番や配置でいろいろな
パターンの組紐が出来上がる訳で、この柄を作るには
この色の糸巻きでこうゆう配置でという具合にセットするのです。
設計図のようなものをあって、
中にはこの柄のこの組紐はこの職人さんしかわからないなど
ということもあるそうです。
機械がほとんどのパートを作り上げるけれども、芯はかなり
アナログな要素が詰まった作業です。

機械ひとつひとつも年期があって、40~60年ぐらい
現役で使われている機械ばかりだそう。
この鋳物の脚の感じと歯車、、そして使いこまれたオイルの具合、
かっこいい!!!
道具の機械にもデザインが生きています。

出来上がった組紐を加工するのは、もちろん手作業。
芸術の域の職人さんの手作業によって、ひとつひとつ
製品化されます。

伝統と技術とこだわりのある組紐。
いろいろな分野で使えそうなアイデアがふくらみます。
まずは、12月の展示会に向けていい展示の提案ができればと思います。

Happy Halloween

月曜日, 10月 29th, 2012

奥さんが手作りクッキーを焼いてくれて、

大きな銀杏の木の下にみんなで集まって、

それぞれが持ち寄った自慢の料理やお酒を広げて、

一足先にハローウィンパーティー!!
(いや、友達のお姉ちゃんが日本にやってきたので、ウェルカムパーティー)

Happy Halloween!!!
(いや、Welcome to Japan!!!)

奇跡の話〜招き猫〜

金曜日, 10月 12th, 2012

不思議なことが重なります。

過去に一度ブログで紹介させてもらった作家の川添洋司さんが作られた
”天使”との奇跡の出会いから約1年。

1年前、ベルリンに飛び立った天使は、奥さんの帰国と共に
京都に帰ってきました。それから新居を探し、自分達で改装をして、
やっと天使も新しい場所に落ちついて僕たちを見守ってくれています。

つい先日、川添さんのお誕生日祝いで『猫町』というカフェで
ささやかなパーティーが開かれました。
僕たちはそのお店に行くのは初めてで、向かう途中
そのお店を設計した人の話をしていました。
もともと鉄板焼き屋だったので鉄板を利用してお店の看板を作ったらしい、
すごく雰囲気のある場所らしいよ、などそんな話をしていました。
川添さんのご友人とおいしい御飯とお酒をいただきながら
談笑しているうちに、実は隣に座っている方が、この『猫町』を
設計した建築家さんだということを知ったのです。不思議な縁だなーと
思いながら、すっかりその場所に親近感が湧いていました。

帰り際に、洋司さんが『引っ越し祝いを準備してるので、また今度届けます!』
とうれしい言葉をかけてくれました。

そして、『猫町』での夜から数日後、洋司さんがわざわざ我が家にお祝いを届けに来てくれました。
そのお祝いは、”招き猫”。
すっとした佇まいなのに、どこか温かくて優しい雰囲気。
上を向いて、愛らしい顔で微笑む、ついついなでてしまうような素敵な猫です。
きっと猫町からやってきた幸せを呼ぶ不思議な猫に違いありません。

おわり。

では、ないのです!!

1年前のベルリンの天使は、実は奥さんの誕生日にお守りとしてプレゼントしたものでした。
そして今回、洋司さんが”招き猫”を届けてくれた日は、偶然にも僕たちの
結婚記念日の当日。もちろん洋司さんは、そのことなど露知らず、
たまたま届けに来てくれた日が結婚記念日。不思議ですよね、、、

洋司さん、本当はあなたやっぱり天使でしょう?
人間の振りをして、お酒を飲んで、照れくさそうな顔しながら下ネタを
連発したり、冗談ばかり言ってるけど、
実はこっそり羽根を隠しているんでしょう?
こんな奇跡を2度も同じ人が起こすなんて、きっとそうに違いない。

我が家にまた一つ、宝物が増えました。
奇跡の彫刻達はきっと僕たち家族を守ってくれるに違いありません。

ご縁が運んでくれる幸せ、まさに奇跡のような瞬間を体験する度に、
ありがたい気持ちでいっぱいになります。繋がりを感じます。
素晴らしい人たちに囲まれて、
新しい場所でのこれからの生活がとても楽しみです。
最高の贈り物をありがとうございます!

心地いい場所

日曜日, 9月 23rd, 2012

一番好きな俳優は誰ですか?
一番好きな作家は誰ですか?
一番好きな建築家は誰ですか?
などなど良く聞かれたり聞いたりします。

でも、もし一番好きな場所。
それもかなり限定して室内のある一部という
問いになった場合。

僕は、ルイス・カーンの設計したフィシャー邸の
窓際のベンチを選びます。

温かみのある素材に端正なデティールが合わさり
外の景色と室内を繫げるこのシンプルな窓際のベンチが
本当に大好きです。

季節によって変わりゆく光を室内に取り込み、
空の色を写し、風を取り込み、
木々の色と木漏れ日を室内に入り込む大きな窓。

夏場は涼しく、冬場はぽかぽか、、
いつでもいつまででも居たくなる空間。
1日中ここで本を読んだり、居眠りしたり、お酒を飲んだり、、、。
このスペースで生活が簡潔してしまうような、、、

高価な素材を使い、モダンにシャープにかっこいい空間を造るのは
そこまで難しくないかもしれません。
でも百人中百人が”心地いい”と感じる空間を造るのは至難の技です。

美しくてやさしい、”心地いい”空間を目指して日々仕事を行います。

撮影の合間に

金曜日, 9月 7th, 2012

季節の変わり目。
いい光になってきました。

フランスからのお客様

日曜日, 9月 2nd, 2012

先日、misoのホームページを見て家具を購入したいという
フランス人の方がわざわざ京都の我が家までお越し下さいました。

紙で制作した什器が持ち運びも便利なので、そのまま手荷物で
パリまで持ち帰るという事。

奥さんが京都出身の方なので娘さんも一緒に3人でお越し下さいました。

商談中に娘のmitsukiちゃんが描いた絵がとても素敵でした。
10歳にも満たない子がすでにパリ的な(勝手な思い込みですが、、)
センスにかなり嫉妬です。
あーパリに生まれていれば、、、。。。

毎年、パリと京都を行き来する彼女にとって
まったく違うふたつの景色や文化はどのように映っているのでしょうか、、
羨ましい。。。

僕ももっともっと意識的にいろいろなモノを見る眼を養うわければ
mitsukiちゃんには到底及びません。

まずは、パリに行かねば!!(実はパリに行ったことありません)

一足先に僕の家具がパリを満喫するでしょう、、
羨ましい。。。
今すぐパリに飛んでいきたい!!