misoが大切にしているもの

スマートフォンは、本当に便利ですよね。
僕は、ハイテクにうとい方ですが、
それでもかなりパソコンなどのハイテクに依存しています。

仕事面においても、もうパソコンなしでは
作業ができなくなってきました。
というか、もうすでに僕らの世代では
手描きで図面を書くなんて、学生の始めの授業ぐらいで
学生時代の後半も、就職してからも
あたりまえのようにパソコンを使って作業しています。

まだパソコンが生活に普及してなかった時代、
デザイナーや設計とよばれる職人は、
もちろん手描きですべて作図を行いました。
烏口(からすぐち)とよばれる特殊なインクペンで
1mmの中に10本の線が書けなければ一人前ではなかったとの事。
それが基本でやっと、製図やデザインが始めれるという世界だったそうです。

今ならパソコンで1mmの中に10本でも、20本でも
誰でも線を引けることが可能な時代。
すごく便利ですよね。
でも、失ったものもあると思います。

その失ったものがmisoが大切にしているものです。

パソコンは手描きよりも、何倍も高度に、何倍も美しく、
何倍も精密に図面やデザインを進めれる
ようになり、なにもかも計算どおりに進みます。
人の頭で考え、入力し、それに寸分の狂いなく、
思い通りの線やデザインが生まれます。
ということは人が頭で考えれる範囲で収まってしまうという事。
計算どおりに進んでしまうということ、、

もしミケランジェロやマティスのような天才にかかれば、彼らの頭の中にある
ものを確実に実現させることで、素晴らしい名作が生まれるのでしょう。

でも残念ながら、僕はそんな天才ではないです。
手を動かし、手描きでスケッチを何枚も書き、手描きで図面を引いてみる。
間違った線や、消しゴムで消え残った線が、
あれ?このラインいいかも?この感じいいかもと、、
サンプルや模型なども手で作ってみて、何回も失敗してみる。
その意図していなかった事や、失敗が重なれば重なる
ほどいいデザインが生まれるように思います。
だから、自分の想像を超えるまで、この手作業を進めます。
パソコン作業に入ってから、手作業に戻ってくることもあります。

頭で考えて、手で失敗する。
手を動かし続け、失敗を繰り返すと
自分の想像を超える瞬間があります。
それがmisoが一番大切にしていることです。

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