JAPANESE TEA

香港から、クライアントが京都に遊びにやってきました。
たわらやの1本うどんを食べたり、祇園で京都懐石を堪能したりと僕にとっても久しぶりの京都観光です。

その中でもおもしろかったのは、
寺町の一保堂での宇治茶の試飲です。
宇治茶には、大きくわけて4部類のお茶に分かれます。
抹茶、玉露、煎茶、番茶です。そのすべてをいろいろな入れ方で試飲させてもらいました。
同じ茶葉でも、熱湯で入れる味、適温といわれる80度で入れ
る味、氷を使って、冷水でいれる味が違うのです。どう違うかというと、
例えば、煎茶は、少し甘みがあるのですが、もし少し苦みを強くしたいなら、
熱湯をそのまま急須に入れてる蒸らすと苦みが増し、逆に冷水だと甘みが強調されるんです。特に初めての経験の急須に茶葉をいれて、そのまま氷を急須に収まる分だけいれて、ひたすら氷がとけるのを待ちます。
この待ってる時間がまたなんともいいんです。どんな味なのか想像したり、ぼーとしたり、お茶についていろいろ聞いてみたり、味と時間を楽しむという感じです。ちょうど、氷がとける頃にほどよく茶葉の成分が抽出されたお茶が完成です。
(ちなみにお茶は、1番煎じの時に95パーセントのうまみ成分がでるんで、一番目に淹れた最後の1滴が一番おいしいお茶なんだそうです)
いざ、この冷水のお茶を試飲してみると、甘いことすっきりすること、、衝撃です。香港人の彼らも、普段飲んでいる中国茶との甘さやすっきりさの違いにびっくりしていました。

玉露は、100グラム6300円の高級茶葉を試飲させてもらいました。すごい海苔の味がしました。実際、海苔の味が強ければ強いほど玉露は高級ということになるそうです。

クライアントさんたちとも話していましたが、日々の生活の中で、ゆっくり丁寧にお茶を味わう時間ってすごい贅沢で重要なことだと。お茶は、味だけではなく、その淹れる工程や時間も楽しむものなんだなと改めて実感、、、お茶をひとつの芸術としてとらえる文化のある世界唯一の国の文化を香港という文化の違うフィルターを通して垣間見た貴重な時間でした。

籠の中にいると、籠の良さに気づかず、籠の外にでれば、籠の良さが見えてくる。
外国人の目線で外から見ることによって気づかされる日本の文化の素晴らしさ。
そういうことが多々あります。もっと、生まれ育った日本についていろいろと知りたいです。

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