Finland

ヘルシンキ駅を列車が発車して10分もすれば、深い森に包まれる。
6万の大小の湖と国土の大半が森であり、国の人口は東京都の人口にも及ばない
フィンランド。
現在、朝の6時半すぎ。列車は静かに、深い森を北へ北へと向かっている。
白夜明けの早朝は、深夜の濃藍色の空から、
薄い青紫へと変わっていく。
そんな夕焼けなのか朝焼けなのかわからない
空がこの国の首都ヘルシンキの夏の朝。

東山魁夷が著書『白夜の旅』でこの風景を、
”やさしくて寂しい景色”と例えた夏のフィンランドの景色。
途中、列車は湖の上を走るように湖の両岸に掛けられた木製の橋を
シャッターチャンスといわんばかりにゆっくりとスピードを落とす。
深い森。深い色。冴えてはいるが、穏やかな光。
朝靄の中、ひたすら北へ北へ向かっている。

そうなんです、フィンランドはヘルシンキを巡る旅に出てきました。
久しぶりの北欧に、もうそれはそれは伝えたい事がいっぱいですが
ぐっとダイジェストにして、シリーズ別に紹介していけたらと思います。
何よりも人が素晴らしく優しかったフィンランド。
自然と生きること。その土地に合ったデザイン。ゆっくりだけど
シンプルで合理的な考えをもった生活。
すべてが勉強になりました。
では、ではmisoが綴るフィンランド紀行の始まりです。

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